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「新人は長く働くつもりで入ってくる」はもう古い?"定年まで"は2割、"2〜3年"が4人に1人。辞める前提で考える新入社員教育

「新人は、長く働くつもりで入ってくるもの」。育成計画を立てるとき、無意識のうちにそう考えていないでしょうか。せっかく採用したのだから長く活躍してほしい、と願うのは自然なことです。

ただ私は、「長く勤めてくれるはず」を前提にするより、「ここで働き続けたい理由」を育成の中でつくることが、定着の出発点だと考えています。当社の研修参加者に入社5か月時点で希望する勤続年数を聞くと、「定年まで」は20.8%、「2〜3年」は26.6%でした。最多は「5年以上10年未満」の43.0%で、すぐに辞めたい人が多いわけではありません(採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』2026年9月、有効回答342名)。

この記事では、データの読み方と、定着に向けた育成の4原則・チェックリストをお伝えします。

この記事の要点 - 当社研修参加者342名に入社5か月時点で聞くと、希望する勤続年数は「定年まで」20.8%、「2〜3年」26.6%、最多は「5年以上10年未満」43.0%(採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』2026年9月) - 「辞める前提」とは、すぐ辞めさせることではなく、転職という選択肢がある中で"選ばれ続ける会社"になるという、育成する側の心構え - 新人が働く上で大切にしたいことの上位は「スキルや知識を身につけること」。成長の実感と相談できる環境が、定着を考える手がかりになる - 育成の4原則は、①早く"できる"を増やす ②成長を見える化する ③社外にも相談相手をつくる ④定期的に気持ちを拾う


入社5か月の新人に「何年勤めたい?」と聞くと、どう答えるのか

「定年まで」は約2割にとどまり、「2〜3年」が4人に1人を超えました。ただし最も多いのは「5年以上10年未満」の43.0%です。

当社では毎年、新入社員研修の参加者を対象に意識調査を行っています。2026年度入社の方に、入社5か月の時点で「今の会社に何年勤めたいと思うか」を聞いた結果が次の表です。

表1:希望する勤続年数(2026年9月調査と2025年8月調査の比較)

選択肢

2026年9月調査(2026年度入社)

2025年8月調査(2025年度入社)

2〜3年

26.6%

23.8%

5年以上10年未満

43.0%

34.7%

10年以上20年未満

9.6%

11.9%

定年まで勤めたい

20.8%

29.7%

出典:採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)

「定年まで勤めたい」は、2025年度入社の新人に聞いた前年の調査では29.7%、今年は20.8%でした。一方、最多は「5年以上10年未満」の43.0%で、前年の34.7%より多くなっています。

「定年まで」が約2割と聞くと、「やっぱり今の若手はすぐ辞めるのか」と感じるかもしれません。ただ、同じ夏調査の「現在の気持ち」(複数選択)で「退職を考えている」を選んだ人は2.3%でした(前年5.9%)。

私はこの結果を、「ずっといるかは分からない。でも、しばらくはここで力をつけたい」という本音だと受け止めています。

「定年まで一つの会社に勤めたい」と「機会があれば転職・独立したい」のどちらに近いかでは、転職・独立寄り(「Bに近い」+「どちらかというとBに近い」)は58.8%でした。将来のキャリアイメージを「描いていない」人も33.9%(前年24.3%)です。

少し想像してみてください。自社の育成計画は、「新人は長く働くつもりで入ってくる」という前提で組まれていないでしょうか。「一人前まで10年」「最初の3年は下積み」という設計は、5年先を一つの区切りに考える新人には、ゴールが遠すぎるように映るかもしれません。

【図1】希望する勤続年数(2025年8月調査と2026年9月調査)


「辞める前提」とは、どういうことか

「すぐ辞めさせる」ことでも、「辞めても仕方ない」と諦めることでもありません。転職という選択肢を持つ新人に、それでも"選ばれ続ける会社"になる、という前提で育成を組み立てることです。

タイトルの「辞める前提」という言葉に、ドキッとされた方もいるかもしれません。「後ろ向きでは?」というお気持ちも、よく分かります。

例えるなら、行きつけの飲食店です。常連のお客様は、いつでも別のお店に行けます。それでも通い続けるのは、「ここに来ると満足できる」理由があるからです。新人にとっての会社も、この関係に近づいているように感じます。

同じ夏調査で、「もし転職をすることになったら、どんな企業で働いてみたいか」を聞くと、「今の業種/職種と同じだが、給与や待遇が上がる企業」が57.9%で最多でした。「全く異なる業種/職種の企業」は32.2%です。

多くが「今と同じ業種・職種」を選んでいる点に注目してください。新人は、今の仕事で身につく力をキャリアの土台と見ているのでしょう。裏を返せば、「ここで力がつくか」を会社は見られているのです。

ただ、ここははっきりお伝えしたいのですが、「辞める前提」は「辞めても仕方ない」という諦めではありません。むしろ逆で、育成する側に求められる水準が上がる、という意味です。

表2:新入社員教育でいう「辞める前提」の意味

誤解されやすい解釈

本記事での意味

どうせ辞めるから、育成にお金をかけない

転職もできる新人に「ここで成長できる」と感じてもらうため、育成に力を入れる

辞めそうな新人は早めに見切る

気持ちの変化を早めにつかみ、手を打てる状態にしておく

引き止めるために甘くする

成長できる基準を示し、「できること」を増やしていく

長く勤めることを期待しない

長く勤めたいと思える理由を、会社側がつくり続ける

「辞める前提」は、新人に向けて言う言葉ではありません。育成を設計する側が持っておく"心構え"です。


新入社員の定着を考えるとき、何を確かめればよいのか

「スキルが身につくか」「成長を実感できるか」「人間関係や働き方に納得できるか」の3つを、面談などで確かめたいと私は考えています。以下の調査は、新人が何を大切にしているかの手がかりになります。

「定着が大事なのは分かる。でも、面談で何を確かめればいいのか」。担当者の方が知りたいのは、むしろここですよね。

採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)で、「働く上で大切にしたいこと」を3つまで選んでもらうと、「仕事に必要なスキルや知識を身につけること」が74.0%で最多でした。2位は「周囲と良好な関係を築くこと」の59.6%です。「成長」のイメージに近いもの(3つまで選択)では、「できることが増える」が70.5%でした。

この傾向は今年に限りません。当社の『2023年卒新入社員意識調査』(2023年4月4〜5日、当社新入社員集合研修参加者328名)でも、同じ2項目が半数を超えていました(2023年卒新入社員意識調査の記事)。

入社後の「良い意味のギャップ」(複数選択)で最も多かったのは「人間関係」41.8%です。自由記述には「先輩も上司も手厚くサポートしてくれる」という声がありました。一方、「悪い意味のギャップ」で最も多かったのは「ワークライフバランス(残業・休日出勤等)」23.7%。「先輩方の残業が多いため、将来的なワークライフバランスが不安」という声も寄せられています。

新人は、先輩の働き方に"数年後の自分"を重ねています。教育係の忙しさは、本人が思う以上に新人から見えているのかもしれません。

表3:新入社員の定着に向けた対話で確認したい3つの観点(筆者の整理)

観点

手がかりになる調査結果

会社ができること

スキルが身につくか

大切にしたいこと「仕事に必要なスキルや知識を身につける」74.0%

最初に基本を揃え、早い段階で仕事を任せられる状態をつくる

成長を実感できるか

成長のイメージ「できることが増える」70.5%/キャリアイメージを「描いていない」33.9%

「できるようになったこと」を見える化し、定期的に一緒に振り返る

人間関係・働き方に納得できるか

良いギャップ「人間関係」41.8%/悪いギャップ「ワークライフバランス」23.7%

相談先を複数用意し、先輩の働き方も含めて率直に対話する

出典:採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)


実際、新入社員はどれくらい辞めているのか

厚生労働省が公表した令和4年3月卒業者の集計では、大卒の就職後3年以内離職率は33.8%です。事業所の規模が小さいほど高い傾向があります。

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年10月公表)によると、就職後3年以内の離職率は大卒33.8%(前年比1.1ポイント低下)、高卒37.9%でした。

表4:事業所規模別 大卒の就職後3年以内離職率(令和4年3月卒業者)

事業所規模

3年以内離職率

5人未満

57.5%

5〜29人

52.0%

30〜99人

41.9%

100〜499人

33.9%

500〜999人

31.5%

1,000人以上

27.0%

出典:厚生労働省『新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)』(2025年10月公表)

少人数採用の会社ほど、1人の離職が職場に与える影響は大きくなります。その目に見えにくい影響は、新入社員の見えない離職コストの記事で整理しています。

では、辞めた人はどんな理由を挙げているのでしょうか。厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」(2024年9月公表)では、初めて勤務した会社を辞めた人の主な理由(3つまでの複数回答)は次の順でした。

  • 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった:28.5%
  • 人間関係がよくなかった:26.4%
  • 賃金の条件がよくなかった:21.8%
  • 仕事が自分に合わない:21.7%

自社調査の「悪いギャップ」1位がワークライフバランスだったことと、方向性は重なって見えます。

ただ、ここははっきりお伝えしたいのですが、労働時間や賃金の問題は、研修や育成だけでは解決できません。研修をご提案する立場ですが、ここは制度面の見直しとセットでお考えください。


新入社員の定着に向けて、「辞める前提」で考える育成の4つの原則

①早く"できる"を増やす ②成長を見える化する ③社外にも相談相手をつくる ④定期的に気持ちを拾う、の4つです。

「現場は忙しく、新しい取り組みを増やす余裕はない」。教育係や上司の方は、そう感じているかもしれません。4つの原則は、何かを足すより、今の育成の"順番"と"確かめ方"を見直すためのものです。

【図2】従来型の育成と「辞める前提型」の育成

原則1:早く"できる"を増やす(基本を最初に揃える)

新人が最初に「できるようになった」と実感しやすいのは、挨拶・敬語・電話応対・ビジネスメール・報連相といった基本です。

大切なのは「基本」と「応用」の分担です。社会の標準(基本)を知らないままでは、自社独自のルール(応用)の意味も理解しにくくなります。基本を早く揃えれば、現場の先輩は自社ならではの仕事を教えることに集中できます。

ただし、"早く"は"短く詰め込む"ことではありません。当社ブログでご紹介した失敗パターンでは、マナーや報連相を1日の講義に詰め込んで配属した結果、新人が現場で叱責され孤立し、入社3か月目の離職につながりました(研修期間は平均何日?の記事)。

原則2:成長を見える化する

先ほどの夏調査では、成長を「できることが増える」と捉える新人が70.5%いる一方、キャリアイメージを描いていない新人は3人に1人(33.9%)でした。成長の道筋を一緒に描くのは、会社側の役割だと私は思います。

当社ブログでも、「3年で一人前」ではなく、最初の1か月・3か月で「何ができるようになるか」を示すことをお勧めしています(Z世代の心を掴む3つの秘策の記事)。次の表は「できることリスト」のひな形です。

表5:「できることリスト」のひな形(例)

時期の目安

到達目標の例

確認する人・方法

記録すること

入社1か月

電話の相手・宛先・用件を確認し、社内ルールに沿って取り次げる

教育係が対応とメモを確認。難しい場面は模擬練習で確認

できた点/支援が必要な点/次に練習する場面

入社3か月

定型メールを作成し、社内の承認・送信ルールに沿って送れる

教育係が宛先・用件・期限・添付を確認

本人が確認できた点/見落とし/再確認日

入社5〜6か月

遅れや判断に迷う場面で、決めた相手へ必要な情報を添えて相談できる

上司と実際の場面を振り返る

相談すべき場面/実際の行動/次回の相談方法

入社1年

担当業務の一部を、後輩に説明できる

上司・人事が手順を口頭で説明してもらう

説明できた点/抜けた手順/次の目標

注:時期・項目は設計例です。職種と社内ルールに合わせて変更してください。

当社ブログには、2026年4月入社の当社の新人が、入社4か月時点のエッセイを載せています。そこには「入社時には時間がかかっていた業務や、緊張していた業務を今では当たり前のようにできるようになっており、自分の成長を感じます」とありました(SPIEGEL8月号の記事)。

成長の実感は、「前はできなかったことが、今はできる」という小さな比較から生まれます。その確認を、教育係が一緒に行うことがポイントです。

原則3:社外にも相談相手をつくる

夏調査で「仕事以外のことも相談できる職場」と「個人的なことにはあまり触れない職場」のどちらに近いかを聞くと、「相談できる職場」寄り(「Aに近い」+「どちらかというとAに近い」)が68.1%でした。新人は相談できる相手を求めています。

とはいえ、上司や先輩は指導者であると同時に"評価する人"でもあります。「失敗していいよ」と言われても、新人は評価を気にして本音にブレーキをかけがちです(心理的安全性の記事)。

そこで意識したいのが、利害関係のない「社外の同期」です。少人数採用なら、社内に同期がいないこともあります。同じ時期に社会人になった他社の新人となら、社内では言いにくい悩みも話しやすくなります。受講者からも、他社の新人も同じ悩みだと分かって安心した、という声が寄せられています。1〜2名の採用でも研修が必要かどうかは、1名・少人数でも研修は必要?の記事で詳しく解説しています。

ただし社外の同期は、社内の相談先の"代わり"ではありません。"もう一つの窓口"と考えるのが現実的です。

原則4:定期的に気持ちを拾う

採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【春】』(2026年4月、有効回答342名)では、入社直後の「現在の気持ち」(複数選択)の上位は「不安」71.9%、「期待」57.3%でした。入社5か月の夏調査では、「難しい」37.4%、「焦り」17.5%という回答も見られます。

当社の夏研修では、「自分で仕事を探せない」「社内の人間関係に悩む」「会社への不満が出始める」といった状態を想定しています。

気をつけたいのは、こうした揺れが表に出にくいことです。当社ブログでも、笑顔で「大丈夫です」と答える新人ほど注意が必要だとお伝えしています。評価する立場の上司や人事が「悩みはない?」と聞いても、本音は出にくいのです(「大丈夫です」を信じるな、の記事)。

「面談はしているのに、何も出てこない」と感じるなら、聞き方を変えてみてください。「困っていることはある?」ではなく、事実を思い出せる質問にするのがコツです。季節ごとに"定点観測"するつもりで、面談をあらかじめ予定に入れておきましょう。

面談でそのまま使える質問例

  • 「入社してから、一番『できるようになった』と思うことは何ですか?」
  • 「今、一番時間がかかっている仕事は何ですか?どの場面で手が止まりますか?」
  • 「困ったとき、最初に誰に相談していますか?」
  • 「入社前のイメージと違った点はありますか?良い意味でも、悪い意味でも」
  • 「1年後、どんな仕事を任されていたいですか?」

面談後は「本人の言葉/困った場面/合意した支援/担当者/次の確認日」を記録しておきましょう。給与・労働時間・人間関係の問題が出た場合は、本人の努力の課題に置き換えず、上司・人事が確認する事項として分けて扱ってください。

研修後のフォローの時期や進め方は、研修後30日・90日フォローの記事でも具体的に紹介しています。夏に気持ちが揺れやすい理由については、新入社員が夏に辞めたくなる理由の記事もご参考になれば幸いです。

自社の育成を点検する「選ばれ続ける育成」チェックリスト

4つの原則がどこまでできているか、次の10項目で確認してみてください。

No.

チェック項目

原則

実施状況(済/未/対象外)

1

配属前に、挨拶・敬語・電話・メール・報連相の基本を教える機会がある

1

2

基本を教える人・内容が、部署や教育係によってバラついていない

1

3

入社1年間で「できるようにしたいこと」がリストになっている

2

4

できるようになったことを、本人と一緒に確認する場がある

2

5

新人本人が、自分の1年後の姿を言葉にできる

2

6

直属の上司以外にも、新人が相談できる相手がいる

3

7

社内外に、本人が安心して話せる同世代の相手や交流機会がある

3

8

春・夏・冬など、時期を決めて気持ちを聞く機会がある

4

9

本人と共有の目的・範囲を確認したうえで、支援に必要な内容を関係者へつなぐ仕組みがある

4

10

新人の特性(ストレスのかかりやすい場面など)を把握したうえで指導している

4

「未」の項目から、本人が今困っていることに関係するものを選び、担当者と確認日を決めましょう。全部を一度に直す必要はありません。


「どうせ辞めるなら、育てても無駄では?」という疑問にどう答えるか

私はむしろ、育成は続けるべきだと考えています。新人が働く上で大切にしたいことの上位は「スキルや知識を身につけること」であり、育成はその期待に応える手段だからです。ただし、育成だけで定着が決まるわけではありません。

「転職を考えている新人に、時間もお金もかけるのはもったいない」。つまり「育てても辞めるなら、育成は無駄になるのでは」ということですよね。経営者の方なら、当然お持ちになる問いです。実際、育成後の離職を課題に挙げる事業所は少なくありません。厚生労働省「令和7年度能力開発基本調査」(2026年7月公表)では、能力開発や人材育成に「問題がある」事業所が80.1%でした。その事業所が挙げた問題点(複数回答)は、「指導する人材が不足している」59.5%、「人材を育成しても辞めてしまう」51.6%です。

だからこそ思い出したいのが、働く上で大切にしたいことの1位「スキルや知識を身につけること」74.0%です。育成の手を緩めれば、新人が「ここにいる理由」の一つを、会社が自ら手放すことになりかねません。

ただ、ここははっきりお伝えしたいのですが、「育てても辞める」のではなく、「育っている実感がないから辞める」というケースもあるのではないでしょうか。育成への投資は"引き止め料"ではありません。転職もできる新人に選ばれ続けるための、会社の魅力づくりです。

当社ブログでご紹介した支援事例(中堅メーカー)では、新入社員からこんな声が寄せられました。「社外のプロ講師から社会人としての基準を客観的に教わった後、現場の先輩方が自社の魅力を丁寧に教えてくれたので、メリハリがあって非常に分かりやすかった。この会社で頑張りたいと思えた」(見えない離職コストの記事)。もちろん、働き方や処遇に不満がある場合は、育成とは別に向き合う必要があります。


「選ばれ続ける育成」を、採用総研の研修でどう支えるか

4つの原則のうち、自社だけでは手が回りにくい「基本の標準化」「社外の同期づくり」「節目の振り返り」を、春・夏・冬の研修と適性検査CUBIC(キュービック)で補うことができます。

「4つとも大事なのは分かった。でも、全部を自社でやる余裕はない」というのが、人事ご担当者様の本音かもしれません。

表6:4つの原則と、自社で行うこと・採用総研が補えること

原則

自社で行うこと

採用総研が補えること

①早く"できる"を増やす

自社独自のルール・業務(応用)を教える

敬語・名刺交換・電話応対の反復トレーニング、ビジネスメール作成、報連相の声のかけ方演習で基本を揃える

②成長を見える化する

「できることリスト」を本人と確認し、到達状況を記録する

CUBICによる特性把握と教育担当者への個別フィードバック面談(指導方法を考える材料)

③社外にも相談相手をつくる

社内の相談先を複数用意する

全員初対面の異業種混成チーム(3〜4名)。自社の社員同士はあえて同じ班にしない

④定期的に気持ちを拾う

節目の面談を予定に入れ、記録を共有する

夏(入社5か月目)・冬(2年目に向けて)のフォロー研修で「今の素直な気持ち」を言葉にする

春の本研修は、座学中心ではなくワークとアウトプットが中心で、チーム対抗戦の形で進めます。受講生からは、「他社の新入社員と交流しながら研修を進められたので、良い刺激になった。」という声をいただいています。1名から参加でき、少人数採用の会社でも浮きにくい設計です。

CUBICは、性格やストレス耐性(対人・目標・繁忙・拘束)、意欲の源泉などを可視化する適性検査です。「退職傾向」も、自分の生き方に自信があるかを示すモラトリアム傾向として数値化します。研修後に教育担当者の方と個別に面談し、一人ひとりに合わせた指導・フォローの方法をお伝えしています。この面談を目的にしたリピートも多くいただいています。

人事ご担当者様からよくいただくのが、「なぜ夏・冬に現場から新人を引き抜くのか」というご質問です。私は、社外のプロの言葉は素直に受け止めやすいとお答えしています。夏の不満や摩擦、冬の中だるみをリセットする、突然の離職への予防投資という位置づけです。

一方で、外部研修が向かない部分もあります。自社の商品知識や社内ルール、配属先の業務手順は、外部では教えられません。研修に出せば育成が完了するわけではありません。

課題をヒアリングする営業担当と登壇する講師は同一人物のため、御社の課題を研修に直接反映できます。人事の方の見学も自由で、講師の指導法を社内教育に活かしていただけます。

日程・料金(税別)

研修

日程

料金

春の本研修(2日間)

①2027年4月2日(金)・5日(月) ②2027年4月5日(月)・6日(火)

60,000円/名(税別)

夏のフォロー研修(1日)

2027年8月末〜9月上旬

30,000円/名(税別)

冬のフォロー研修(1日)

2028年1月末〜2月上旬

30,000円/名(税別)

時間はいずれも9:30〜17:00。会場は東京(TKPガーデンシティPREMIUM東京駅丸の内中央)、大阪(新大阪丸ビル別館)、オンライン(Zoom。春の①日程のみ)です。春のみ・フォローのみの受講もできます。

2025年度は79社・342名の方にご参加いただき、受講生満足度は93%(2025年度)でした。

2026年12月25日(金)までに春の本研修(2日間)をお申し込みいただくと、夏と冬のフォロー研修が無料になります。4日間で60,000円/名(税別)、1名・1日あたり15,000円(税別)です。


新入社員の定着・育成に関するよくある質問

Q1. 希望する勤続年数が「2〜3年」の新人にも、研修費をかける意味はありますか? A. あると私は思います。希望する勤続年数にかかわらず、担当業務に必要な力を育てることは大切です。「ここにいると力がつく」という実感は、長く働く理由の一つにもなり得ます。育成とあわせて、本人が気にしている働き方や処遇も確認しましょう。

Q2. 「辞める前提で育てる」と、新人本人に伝えるべきですか? A. 伝える必要はありません。育成を設計する側が持つ心構えです。新人には「1年後にこれができるようになってほしい」という成長の道筋を伝えるほうが、前向きに受け止めてもらいやすいでしょう。

Q3. CUBICの「モラトリアム傾向」とは何ですか? A. 自分の生き方に自信があるかを数値化し、「退職傾向」として示すものです。表に出にくい揺れに気づく手がかりになります。結果は上司やメンターと共有でき、指導・フォローを考える参考情報としてお使いいただけます。

Q4. 新人が1〜2名だけでも参加できますか?浮いてしまいませんか? A. 1名から参加できます。チームは全員が初対面の異業種混成(3〜4名)で、自社の社員同士はあえて同じ班にしません。全員がフラットな状態から始まるため、浮きにくい設計です。


まとめ:「辞める前提」は、新人に選ばれ続けるための前提

長く勤めることを当然とせず、「ここで働き続けたい理由」を育成の中でつくることが、新入社員の定着を考える出発点です。

  • 当社調査では、入社5か月時点で「定年まで」と答えた新人は約2割。ただし最多は「5年以上10年未満」
  • 「辞める前提」とは、転職もできる新人に選ばれ続ける会社になるという、育成側の心構え
  • 4原則は、①早く"できる"を増やす ②成長を見える化する ③社外にも相談相手をつくる ④定期的に気持ちを拾う

新人は入社後も、静かに会社を選び続けています。「長く勤めてくれるはず」と期待するのではなく、「長く勤めたい」と思える理由を育成の中でつくっていく。ここが本質です。まずは本文のチェックリストで、自社の育成を点検してみてはいかがでしょうか。


「辞める前提」の育成を、今年から始めたい方へ

チェックリストで見つかった課題のうち、基本の指導や社外交流、節目の振り返りに手が回らない場合は、採用総研へご相談ください。「自社で教えること」と「研修で補うこと」の線引きを一緒に考えるため、採用予定人数、今の育成方法、困っていることをお聞かせください。

2026年12月25日(金)までに春の本研修をお申し込みいただくと、夏・冬のフォロー研修が無料になります(4日間で60,000円/名(税別))。研修の詳細は新入社員研修のページをご覧ください。


参考資料

  • 株式会社採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)
  • 株式会社採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【春】』(2026年4月、有効回答342名)
  • 株式会社採用総研『2027年度新入社員集合研修のご提案』
  • 厚生労働省『新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)』(2025年10月公表) https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00010.html / https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html
  • 厚生労働省『令和5年若年者雇用実態調査の概況』(2024年9月公表) https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-r05_gaikyou.pdf
  • 厚生労働省『令和7年度能力開発基本調査』(2026年7月公表) https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00233.html
  • 株式会社採用総研『2023年卒新入社員意識調査~Z世代のしごと観~』(2023年4月4〜5日、当社新入社員集合研修参加者328名) https://www.ssen.co.jp/blog/57
  • 採用総研ブログ(本文で紹介した記事) https://www.ssen.co.jp/blog/54 / https://www.ssen.co.jp/blog/t480 / https://www.ssen.co.jp/blog/t485 / https://www.ssen.co.jp/blog/277 / https://www.ssen.co.jp/blog/SP2608_2 / https://www.ssen.co.jp/blog/t473 / https://www.ssen.co.jp/blog/t364
山岡龍市
山岡龍市
2018年入社。 小規模~大規模まで、企業規模を問わず、新卒採用のサポートを実施。 中でも採用が難しいとされる施工管理職としての理系採用でのコンサルティング実績多数。 ターゲティング採用やマッチングイベントなど、企業からのアプローチ型(攻めの)採用に精通し、現在はセクションリーダーとして若手社員教育も手掛ける。 また、内定者/新入社員研修の講師も兼任し、採用後の社員定着まで見据えたトータルの提案が得意。 その他、採用ノウハウセミナーにも多数登壇実績あり。
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