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新入社員が本当に嫌がる仕事ランキング|1位は電話、2位は「曖昧な指示」。"最近の若手は甘い"で片付ける前に知っておきたい教え方

「電話が鳴っても取ろうとしない」「指示したのに、なかなか手が動かない」。新人のそんな姿を見て、「最近の若手は甘い」と感じたことはありませんか?

当社の研修参加者に「抵抗がある業務」を聞いたところ、1位は「知らない人に電話をかける」40.1%でした。2位は「上司からの指示が曖昧でも、とりあえず作業をこなす」37.1%です。一方、「困ったときに周囲に相談・連絡をする」は7.0%にとどまります(採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』2026年9月、有効回答342名)。

つまり新人は「やりたくない」のではなく、「どうやればいいか分からない」場面で止まっているのかもしれません。この記事では、データの読み方と、現場でそのまま使える教え方・指示の出し方をお伝えします。

この記事の要点 - 当社研修参加者342名への調査(2026年9月)で、抵抗がある業務の1位は「知らない人に電話をかける」40.1%、2位は「曖昧な指示でもとりあえず作業する」37.1% - 「相談」や「挨拶」に抵抗があると答えた人は少ない。相談が来ないなら、声をかける"入り口"を具体的にする - 苦手を「できる」に変える共通原則は、①型を示す ②やってみせる ③させてみる ④フィードバックする、の4ステップ - ロールプレイの相手役や、教える基準の統一は自社だけでは難しい。外部研修で基本を揃える方法もある


新入社員が苦手な仕事は?調査で「抵抗がある」とされた業務

電話と曖昧な指示への抵抗が上位です。入社直後の春の調査でも、2025年度入社の新人に聞いた冬の調査でも、上位2つは同じ顔ぶれでした。

当社では、新入社員研修の参加者を対象に、毎年意識調査を行っています。「抵抗がある業務は?」という質問(複数選択)の結果が次の表です。

表1:新入社員が「抵抗がある」と答えた業務(当社調査)

順位(夏2026)

業務

夏 2026年9月

夏 2025年8月

春 2026年4月

冬 2026年2月

1

知らない人に電話をかける

40.1%

41.6%

45.6%

40.2%

2

上司からの指示が曖昧でも、とりあえず作業をこなす

37.1%

34.7%

45.6%

37.9%

3

会議などで自分の意見を発言する

23.4%

29.7%

31.9%

36.0%

4

会議や打ち合わせの内容を、端的にまとめる

20.5%

12.9%

25.4%

21.5%

5

初対面の人と雑談する

14.6%

17.8%

—

20.1%

6

失敗やミスが発覚したとき、すぐに報告する

12.0%

10.9%

—

9.8%

7

雑用など、本来自分の業務でないはずの仕事をこなす

11.4%

11.4%

8.5%

8.4%

7

周囲に協力を依頼する

11.4%

9.4%

—

7.9%

9

物事の問題点を発見し、解決策を模索する

10.2%

8.9%

—

12.6%

10

困ったときに周囲に相談・連絡をする

7.0%

6.4%

—

5.1%

11

自分から挨拶をする

1.2%

4.0%

—

6.1%

参考

抵抗がある業務は「ない」

10.8%

11.4%

9.9%

9.8%

※「—」は春の調査にない項目。春は電話と曖昧な指示が同率1位です。

出典:採用総研『新入社員意識調査』【夏】(2026年9月、有効回答342名)・【春】(2026年4月、342名)・【冬】(2026年2月、214名)

入社直後(春)、入社5か月(夏)、入社10か月(冬)。どの時期に聞いても、電話への抵抗感は上位に挙がっています。

2023年4月入社の方々に聞いた当社調査(「2023年卒新入社員意識調査」2023年4月4〜5日、当社新入社員集合研修参加者328名)でも、多くの回答を集めたのはこの2項目でした(調査結果の記事)。

人事ご担当者様には、「そのうち慣れるだろう」と様子を見たいお気持ちもあると思います。現場は忙しく、電話の練習まで手が回らないのが実情でしょう。

ただ、ここははっきりお伝えしたいのですが、調査のたびに同じ2つが上位に並ぶのは、「慣れ」だけでは片付かない課題だからです。本人が何に困っているかを確かめ、練習の機会を用意することが出発点です。

【図1】抵抗がある業務(2026年夏調査・主な項目)


「今の若手は相談しない」は思い込み?相談・挨拶への抵抗は小さい

相談や挨拶を「抵抗がある業務」として選んだ割合は低い結果でした。

表1の夏調査では、「困ったときに周囲に相談・連絡をする」に抵抗がある人は7.0%、「自分から挨拶をする」は1.2%でした。ミスの報告も12.0%にとどまります。

「でも、うちの新人は全然相談に来ない」と感じた方もいらっしゃるでしょう。教育係の方からすれば、「聞いてくれれば教えるのに」というもどかしさもありますよね。

ただ、「抵抗がない」ことと「実際に相談できる」ことは別です。今の新人は、分からないことをスマートフォンやAIで数秒で調べられる環境で育ちました。そのため「忙しそうな先輩に声をかけていいのかな」と迷い、立ち止まってしまうのです(研修プログラムの3つの実践ポイントの記事)。相談したくないのではなく、声のかけ方が分からない。ここが本質です。

少し想像してみてください。「いつでも来てね」と言われても、呼び鈴の場所が分からなければ声をかけにくいですよね。相談も同じで、相手とタイミングを具体的に伝えたいところです。

表2:相談の"入り口"を具体的にする伝え方

よくある伝え方

入り口が分かる伝え方の例

「何かあったら、いつでも聞いてね」

「急ぎでない質問はメモしておいて、13時に一緒に確認しましょう」

「困ったら相談して」

「15分考えても進まなかったら、その時点で声をかけてね。私が不在なら〇〇さんへ」

「報告はこまめにね」

「作業の半分まで進んだところで、一度見せてもらえる?」

(伝えていないことが多い)

「ミスに気づいたときや、お客様への対応が止まりそうなときは、待たずにその場で知らせてください」

注:時刻や待ち時間は運用例です。業務の緊急度と本人の習熟度に合わせて調整してください。

新人の側には、「お忙しいところ恐れ入ります。今、3分ほどお時間よろしいでしょうか」のような声のかけ方の型を渡しておくと安心です。

話す順番も「結論→事実→影響→自分の対応→依頼」と決めておくと、要点を落としにくくなります。報連相の教え方は、報連相の教え方の記事で詳しく紹介しています。


1位「知らない人に電話をかける」:なぜ苦手で、どう教えればよいか

電話が苦手な理由は人によって異なります。本人の不安を聞いたうえで、型を示し、ロールプレイと振り返りを組み合わせる方法をおすすめします。

相手の表情が見えない、誰が出るか分からない、周りに会話を聞かれている。こうした点が影響していることも考えられます。当社ブログで26卒の新人社員が書いていたのですが、使い慣れていない固定電話は、入社前の大きな不安だったそうです。

夏調査の「悪い意味のギャップ」の自由記述にも、「お客様と、電話でのやり取りが多い」という声がありました。

教育係の方は「電話は取っていれば覚える」と感じるかもしれません。ただ、新人の頭にあるのは「失礼があったらどうしよう」という怖さです。先ほどの26卒社員も、型を学んでこの不安が解消されたそうです。

採用総研『2025年度入社 新入社員意識調査【冬】』(2026年2月、有効回答214名)で「新人時代に受けてよかった研修」を聞くと、「電話応対スキル系」が36.0%で、「ビジネスマナー系」66.4%に次ぐ2位でした。

電話をかける前の「準備メモ」

まず、何を話すか整理できているかを確かめてみてください。電話をかける前に、次のメモを一緒に埋める方法があります。

  • □ 相手の会社名・部署名・名前(読み方も)
  • □ 用件を一言で言うと何か
  • □ 相手に確認したいこと・決めたいこと
  • □ 相手が不在だった場合にどうするか(かけ直す/伝言を頼む)
  • □ メモを取る紙とペン、日付・時刻を書く欄

そのまま使える「電話をかけるとき」の基本トーク例

場面

例文

名乗る

「お世話になっております。株式会社〇〇の△△と申します」

取り次ぎを頼む

「恐れ入りますが、□□部の□□様はいらっしゃいますでしょうか」

用件を切り出す

「〇〇の件でお電話いたしました。今、少しお時間よろしいでしょうか」

不在のとき

「それでは、改めてこちらからお電話いたします。何時頃お戻りのご予定でしょうか」

伝言を頼むとき

「□□の件で、改めてこちらからご連絡する旨をお伝えいただけますでしょうか」

即答できないとき

「確認して折り返します。ご連絡先と、ご都合のよい時間帯を教えていただけますか」

終える前に

「確認いたします。〇〇は△△、期限は□□ということでよろしいでしょうか」

型を渡したら、次はロールプレイです。当社の別の26卒社員も、電話のロールプレイは「頭では分かっていても、いざ自分が対応するとなると難しい」とブログに書いていました。やってみて初めて、自分の課題に気づけるのです。

表3:電話でつまずく場面と、教え方のポイント

つまずく場面

新人の中で起きていること(考えられること)

教え方のポイント

受話器を取るまでに時間がかかる

何を話すか決まっていない不安

準備メモを一緒に書いてから、かけさせる

相手の名前や社名を聞き取れない

聞き返すことへの遠慮

「恐れ入りますが、もう一度お願いできますか」を"正しい対応"として教える

想定外の質問に固まる

その場で答えなければという思い込み

「確認して折り返します」を、正確に答えるための言葉として先に教える

周囲に聞かれて緊張する

失敗を見られることへの抵抗

最初は隣で先輩がかけるのを聞かせ、次に先輩が隣で聞く


2位「曖昧な指示でもとりあえず作業」:新人は"何を基準に"を知りたい

曖昧な指示に新人が困っているときは、目的と完成イメージを共有できているかを確認しましょう。ここでは、指示を具体化するための項目を紹介します。

採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)の、2つの設問を並べてみます。いずれも「近い」+「どちらかというと近い」の合計です。

  • 仕事の内容:「指示に対して、コツコツこなすような仕事がしたい」寄りが55.2%
  • 評価:「働いた仕事の『質』で評価される職場」寄りが80.7%

少し考えてみてください。指示を受けて丁寧にこなしたい、量より質で評価されたい。そう考える新人に曖昧な指示が来たら、どうなるでしょうか。

つまり「ちゃんとやりたいのに、何が"ちゃんと"なのか分からない」ということかもしれません。採点基準が分からないテストを解かされるようなものです。

一方、上司の本音は「いちいち言わなくても察してほしい」ではないでしょうか。忙しい中、すべてを言葉にする余裕はないですよね。

ただ、ここははっきりお伝えしたいのですが、仕事ができる人ほど「新人に何が見えていないか」に気づきにくいものです。知識を身につけると、知らなかった頃を想像しにくくなる。心理学で「知識の呪縛」と呼ばれる現象です(OJTが機能不全に陥る構造の記事)。だからこそ、指示には「何をもって良い仕事とするか」を添えてほしいのです。

指示を出すときの6項目チェックリスト

No.

項目

伝え方の例

1

目的(何のための仕事か)

「来週の定例で、部長が判断するための資料です」

2

完成イメージ(どうなれば完成か)

「A4で1枚、比較表を1つ入れてください」

3

期限

「明後日の12時までにお願いします」

4

優先度(他の仕事との順番)

「今やっている入力作業より先に進めてください」

5

途中確認のタイミング

「明日の15時に、途中の段階で一度見せてください」

6

参考にできるもの・聞ける人

「去年の資料がこのフォルダにあります。数字は〇〇さんに聞いてください」

表4:曖昧な指示と、伝わる指示の例

曖昧な指示(NG例)

伝わる指示(OK例)

「これ、いい感じにまとめておいて」

「来週の定例で部長が選定に使う資料です。A4で1枚、3社を費用・対応範囲・納期で比べてください。完成は明後日12時、途中確認は明日15時です。入力作業より先に進めてください。昨年の資料は共有フォルダにあります」

「お客様に連絡しておいて」

「△△様に、納期が1日遅れることをメールで伝えてください。送る前に文面を見せてもらえますか」

「適当に調べておいて」

「〇〇の導入事例を3件探してください。今日は30分以内で、見つかったところまでで大丈夫です」

注:時間や件数は例です。

当社ブログでご紹介した製造業A社の事例では、「自分で考えて動いて」という声かけを、「自分なりにどう進めたいか、仮説を添えて相談してね」に統一しました。仮説が違っても否定しないようにしたところ、「新人が自分の考えを添えて報告・相談してくる場面が増えた」という声が聞かれたそうです(新入社員が指示待ちになる理由の記事)。

あわせて、新人の側にも「確認の質問の型」を教えておくと、指示のずれを防ぎやすくなります。

  • 「目的は〇〇という理解で合っていますか」
  • 「完成のイメージは〇〇で良いでしょうか」
  • 「いつまでに、どの段階でお見せすればよいですか」

練習では、あえて目的や期限をぼかした指示を出し、メモ・復唱・不足情報の質問をしてもらう方法があります。指示の出し方は、指示待ちを改善する指示の出し方の記事で詳しく解説しています。


じわりと増えている「会議の内容を端的にまとめる」への抵抗

「会議や打ち合わせの内容を、端的にまとめる」に抵抗がある人は20.5%で、前年の調査(12.9%)より7.6ポイント高くなりました。

一方、「会議で自分の意見を発言する」は23.4%で、前年の29.7%を下回りました。なお、前年は別の年度に入社した方々の結果で、同じ人の変化ではありません。

「議事メモくらい書けるだろう」と感じるかもしれません。ですが新人には、何を拾い何を捨てるかの基準がありません。「曖昧な指示」と同じ構図です。だからこそ、"枠"を先に渡してしまう方法があります。

議事メモの基本フォーマット(そのまま使えます)

欄

書く内容

会議名・日時・参加者

誰が参加した、何の会議か

決まったこと

結論だけを箇条書きで

宿題

担当者・やること・期限をセットで

決まっていないこと

次回に持ち越す論点と、次に確認する人

次回の予定

日時と、それまでに準備すること

最初の数回は、新人が書いたメモを上司や先輩が5分ほど見てあげてください。確認するのは「決まったことと決まっていないことが混ざっていないか」「宿題に担当と期限があるか」の2点で十分です。

慣れてきたら、「返信が24時間ない」(事実)と「顧客は怒っている」(解釈)のように、事実と解釈を分けて書く練習も役立ちます。発言への抵抗がある新人には、「一つだけ質問を用意して参加してみよう」と声をかけるのも一つの方法です。


「最近の若手は甘い」で片付けると、何が起きるのか

苦手を「甘え」と決めつけると、どこでつまずいているのかが見えなくなります。理由を聞き、次に試す行動を一緒に決めることが指導の出発点です。

若手が最初の会社を辞めた理由を見ておきます。厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」(2024年9月公表)では、初めて勤務した会社を辞めた人の主な理由(3つまでの複数回答)は「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」28.5%、「人間関係がよくなかった」26.4%、「賃金の条件がよくなかった」21.8%、「仕事が自分に合わない」21.7%の順でした。

人間関係が離職理由の上位にある以上、苦手を打ち明けにくい関係は避けたいところです。

当社では、新人のつまずきを「自分基準から相手基準への切り替え」の途中と捉えています。個人作業中心の学生時代から、電話や報連相のような相手ありきの仕事へ。苦手がこの領域に集まるのは、自然なことだと私は見ています。

経営者の方の本音は「厳しく育てたいが、辞められては困る」かもしれません。実は、新人も厳しさそのものを嫌ってはいません。

夏調査で、「厳しく指導され、ついていくのに必死な環境だが、数年後に成長を実感できる職場」と「優しく指導され、ストレスはほとんどないが、数年後に社会人として大きな差が出てしまう職場」のどちらに近いかを聞くと、前者寄り(「近い」+「どちらかというと近い」)が70.5%でした。

また、上司や会社に期待することの1位は「丁寧に指導すること」56.1%(複数選択)です。新人が求めているのは"甘やかし"ではなく、丁寧で具体的な教え方ではないでしょうか。


苦手を「できる」に変える教え方の共通原則とは

①型を示す ②やってみせる ③させてみる ④フィードバックする、の4ステップです。電話も、指示の受け方も、会議のまとめも、同じ流れで教えられます。

【図2】苦手を「できる」に変える4ステップ

表5:4ステップを3つの苦手業務に当てはめると

ステップ

電話をかける

曖昧な指示への対応

会議のまとめ

①型を示す

準備メモと基本トーク例を渡す

確認の質問の型を渡す

議事メモのフォーマットを渡す

②やってみせる

先輩がかける電話を隣で聞かせる

先輩が上司に確認する場面を見せる

先輩の議事メモを見本として見せる

③させてみる

社内の人を相手にロールプレイ→実際の電話

次の指示で、新人から確認の質問をしてもらう

短い打ち合わせから、新人がメモを書く

④フィードバック

かけ終わった直後に1つだけ改善点を伝える

質問の仕方が的確だったかを伝える

「決まったこと」「宿題」が拾えているかを確認

「当たり前の話では?」と感じた方もいるでしょう。ただ、つまずきやすいのは②です。先輩の動作は見えても、「なぜ今メモを取ったのか」までは新人に見えません。「今、相手の名前を先にメモしたよ」と、考えていることを言葉にして添えてください。

フィードバックのときは、「良かった点→直す点を1つだけ→もう一度」の順番を意識してみてください。たとえば、「名乗り方がはっきりしていて良かったです。用件を最初に一言で伝えられると、もっと伝わりやすくなります。もう一度やってみましょう」という伝え方です。


電話・メール・報連相を「できる」に変える、採用総研の新入社員研修

電話応対のロールプレイング、ビジネスメールの作成、報連相の声のかけ方の演習などで、基本を「型→実践→その場で修正」の流れで練習できます。

人事ご担当者様からは、「それって社内でもできるのでは?」というご質問をよくいただきます。正直にお答えすると、準備メモや指示の6項目は明日からでも社内で使えます。一方で、ロールプレイの相手役を務める時間と、教える人による基準のバラつきは、自社だけでは解決しにくい課題です。

日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)の「新人・若手社員の『OJT』に関するアンケート」(2022年9月公表、育成施策担当者1,000名)でも、約9割がOJTに課題を感じており、課題として「指導側に余裕(時間)がない」64.7%、「指導にバラツキがある」63.6%が挙がっていました(複数回答)。

また、社内の上司や先輩は"評価する人"でもあり、新人は「失敗していいよ」と言われても身構えがちです(心理的安全性の記事)。利害関係のない社外の場なら、思い切って失敗できます。

逆に、外部研修では自社の報告ラインやツール、緊急時のルールは教えられません。基本は外部で揃え、自社のルールは社内で教える。この分担が現実的だと私は考えています。

当社の新入社員研修は、座学中心ではなく、ワークとアウトプットを中心に学ぶ設計です。

  • 電話応対・名刺交換:実践形式で反復トレーニング。春の本研修では電話応対ロールプレイングを行います
  • ビジネスメール:実際にビジネスメールを作成します。17か所のミスが含まれたメールを修正するワークも取り入れています
  • 報連相:先輩・上司への声のかけ方を演習します
  • 敬語:接客7大用語コンテストで、チーム対抗で身につけます

受講生からは、次のような声をいただいています。「名刺交換や電話応対などは実践形式で学べて気になる点はすぐに聞けるので、その場で間違いを修正し、体に染みつけて覚えることができた。」

夏のフォロー研修では、アサーティブな対応(相手を尊重しながら自分の意見を伝える方法)をコミュニケーションゲームで学び、問題解決の考え方も扱います。冬のフォロー研修の「若手社員物語」では、第1章で報連相を取り上げます。

人事の方の見学は自由です。講師の型の示し方やフィードバックをその場で見て、翌年以降の社内指導に活かしていただけます。

日程・料金(税別)

研修

日程

料金(1名)

春の本研修(2日間)

①2027年4月2日(金)・5日(月) ②2027年4月5日(月)・6日(火)

60,000円(税別)

夏のフォロー研修(1日)

2027年8月末〜9月上旬

30,000円(税別)

冬のフォロー研修(1日)

2028年1月末〜2月上旬

30,000円(税別)

時間は9:30〜17:00。会場は東京・大阪・オンライン(Zoom。春の①日程のみ)です。1名から参加でき、春のみ・フォローのみの受講も可能です。

2025年度は79社・342名にご参加いただき、受講生満足度は93%(2025年度)でした。


新入社員の苦手な仕事と教え方に関するよくある質問

Q1. 電話が苦手な新人に、いきなり外線を取らせても大丈夫ですか? A. いきなり一人で対応させるより、段階を踏むことをおすすめします。まずは先輩の電話を隣で聞き、次に社内の人を相手にロールプレイをし、それから先輩が隣にいる状態で外線を取る、という流れです。「確認して折り返します」という言葉を先に教えておくと、新人も落ち着いて対応しやすくなります。

Q2. 指示を細かく出しすぎると、かえって指示待ちになりませんか? A. 目的と完成イメージを共有し、未経験の作業では手順も示しましょう。目的とゴールが分かれば、慣れた作業のやり方は新人自身が考えられます。慣れてきたら、本人にやり方を提案してもらうなど、任せる範囲を広げていくとよいでしょう。

Q3. 「相談しない」新人には、どう接すればよいですか? A. まず、相談しづらい理由を本人に聞いてみてください。相談先やタイミングが分からない場合は、「この作業で迷ったら〇〇さんへ」のように具体化します。声のかけ方の型も渡し、ミスや緊急の相談は定例の確認時間を待たずに知らせるルールも共有しましょう。

Q4. 研修で練習しても、現場に戻るとできなくなりませんか? A. 研修で身につけた型を、現場で繰り返し使う機会をつくることが大切です。上司や教育係が「研修で習った型でやってみよう」と声をかけるだけでも、定着の後押しになります。フォローの進め方は、研修後30日・90日フォローの記事をご覧ください。


まとめ:苦手の正体を知れば、教え方は変えられる

苦手と決めつける前に、つまずく場面を確認し、型と練習の機会を用意しましょう。

  • 当社調査で抵抗感が高かったのは、知らない人への電話と、曖昧な指示のまま進める作業
  • 相談への抵抗感と、実際の相談行動は分けて考える。相談が来ないなら、入り口を具体的にする
  • 苦手を「できる」に変えるのは、①型を示す ②やってみせる ③させてみる ④フィードバックする、の4ステップ

新人の苦手を「甘い」で片付けるのは簡単です。ですが、その奥には「ちゃんとやりたいのに、やり方が分からない」という戸惑いがあるのかもしれません。

まずは明日、電話の準備メモを新人と一緒に埋めるところから試してみてください。ご参考になれば幸いです。


新人の「苦手」を研修で先回りしたい方へ

電話や報連相の基本を、社内で練習する時間まで確保できていますか。採用総研では、電話応対や声のかけ方を実践で練習する研修をご用意しています。対象人数、特に困っている場面、希望する時期を添えてご相談ください。

2026年12月25日(金)までに春の本研修をお申し込みいただくと、夏・冬のフォロー研修が無料になります(4日間で60,000円/名(税別)、1名・1日あたり15,000円(税別))。研修の詳細は新入社員研修のページをご覧ください。


参考資料

  • 株式会社採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【夏】』(2026年9月、有効回答342名)
  • 株式会社採用総研『2026年度入社 新入社員意識調査【春】』(2026年4月、有効回答342名)
  • 株式会社採用総研『2025年度入社 新入社員意識調査【冬】』(2026年2月、有効回答214名)
  • 株式会社採用総研『2027年度新入社員集合研修のご提案』
  • 厚生労働省『令和5年若年者雇用実態調査の概況』(2024年9月公表) https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-r05_gaikyou.pdf
  • 株式会社日本能率協会マネジメントセンター『新人・若手社員の「OJT」に関するアンケート』(2022年9月公表、育成施策担当者1,000名) https://www.jmam.co.jp/hrm/news/1277057_7494.html
山岡龍市
山岡龍市
2018年入社。 小規模~大規模まで、企業規模を問わず、新卒採用のサポートを実施。 中でも採用が難しいとされる施工管理職としての理系採用でのコンサルティング実績多数。 ターゲティング採用やマッチングイベントなど、企業からのアプローチ型(攻めの)採用に精通し、現在はセクションリーダーとして若手社員教育も手掛ける。 また、内定者/新入社員研修の講師も兼任し、採用後の社員定着まで見据えたトータルの提案が得意。 その他、採用ノウハウセミナーにも多数登壇実績あり。
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