
そもそも「三省合意」とは?28年卒採用への影響
「三省合意」とは、文部科学省・厚生労働省・経済産業省の三省が合意した「インターンシップの推進に向けた基本と考え方」の改正を指します。
この改正により、これまでは「インターンシップで得た学生情報を採用選考に使ってはいけない」という形骸化したルールが撤廃され、一定の条件を満たしたインターンシップに限り、その情報を採用選考に利用できるようになりました。
28年卒採用においても、このルールに基づいた「早期接触」と「見極め」が実質的なスタンダードとなっており、ルールを正しく理解しているかどうかが採用力の差に直結しています。
■あわせて読みたい
そもそも新卒採用の基本的な流れや、成功のための全体像をまず把握したい方は、こちらの『27年卒採用市場から見る28年卒市場予測:新卒採用戦略のポイント』を先にお読みいただくと、本記事の内容がより深く理解できます。
目次[非表示]
インターンシップの4つの類型(タイプ1〜4)を再整理
新ルールでは、学生のキャリア形成支援を以下の4つのタイプに分類しています。
タイプ3(汎用的能力・専門活用型)が選考直結の鍵
企業が最も注力すべきは、このタイプ3です。これまでは「インターン」と称して1日の説明会を行う企業が多くありましたが、新ルール下では、タイプ3の基準を満たさなければ選考に情報を活用できません。
ルールに則った上で、学生を惹きつける「5days」をどう企画すべきか。その具体的な設計思想は『28年卒採用の勝敗を分ける!インターンシップ オープン・カンパニー戦略のロードマップ』の記事で解説しています。
5日間以上の実施など、ルール遵守のポイント
タイプ3として認められるためには、以下の要件をクリアする必要があります。
- 実施期間: 5日間以上(就業体験が必須)
- 指導体制: 社員がフィードバックを行うこと
- 実施時期: 学部3年・4年(または修士1年・2年)の長期休暇中など
28年卒の学生が求めている「キャリア形成支援」の中身
近年の学生は、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する傾向が強く、「ただの会社説明」には価値を感じません。彼らが求めているのは、「その企業で働く自分の姿」を具体化できる体験です。
- リアルなフィードバック: ワークに対する社員からの本気のアドバイス
- スキルの習得: 参加することで自分の市場価値が上がる実感
- 社風の体感: 現場の社員と交流し、人間関係や空気感を確かめる
これらを提供できるプログラムこそが、優秀な学生を引き寄せる「選考直結型」の入り口となります。
企業が陥りやすい「ルール違反」とブランドリスク
ルールを正しく理解していないと、無意識のうちに「ルール違反」を犯し、SNS等での告発や大学側からの信頼失墜を招くリスクがあります。
- 「オープン・カンパニー(タイプ1)」での評価: 1日のイベントで学生を評価し、選考の優遇案内を出すことは原則禁止です。
- 実務体験の欠如: 名目上は5日間でも、中身が座学ばかりではタイプ3として認められません。
- 学業への配慮不足: 平日の授業時間帯に無理なスケジュールを組むことは、大学側からの不信感に繋がります。
「ルールを守る企業」であることは、学生にとっても誠実な企業であるという強力なブランディングになります。
あわせて読みたい: インターンシップの類型(タイプ1〜4)を理解したら、次は自社の年間計画に落とし込みましょう。28年卒の標準的な月別カレンダーはこちらにまとめています。 【28年卒】新卒採用年間スケジュール完全版|早期化を勝ち抜く月別アクションプラン
まとめ:ルールを味方につけた採用ブランディングを
28年卒採用を成功させる鍵は、三省合意を「制約」と捉えるのではなく、「質の高い学生と正々堂々と接触できるチャンス」と捉え直すことです。
タイプ3の要件をクリアした質の高いプログラムを設計し、学生のキャリア形成に真摯に向き合うことで、結果としてミスマッチのない早期内定へと繋げることができます。まずは自社のインターンがどの類型に当てはまるのか、改めて棚卸しすることから始めてみましょう。
次に読むべきステップルールの理解ができたら、次は具体的な「計画」と「実行」の準備に移りましょう。
【28年卒採用の全体像に戻る】 市場背景から戦略を練り直したい方はこちら。 |









