
【新任人事シリーズPart.3】会社説明会で何を話せばいい?学生の志望度を高めるプログラム設計と開催のポイント
【記事の要約】
学生の求める情報と企業側の発信のズレ
学生が説明会で最も知りたいのは「具体的な仕事内容(61.5%)」や「社風・職場の雰囲気(39.7%)」、「入社後の待遇(32.4%)」です。
理念や商品概要の比重を減らし、リアルな働き方や職場の雰囲気を伝えることが成功のヒントです。
学生の行動変化と説明会の「目的」再定義
現代の学生は応募前や各選考フェーズごとに企業情報を「吟味」して選別しています。
説明会を単なる会社認知の場ではなく、「接触機会を通じて志望度を劇的に引き上げる場」として再設計する必要があります。
参加率・満足度を高める実践施策
ターゲットに応じた開催スタイル(文系:月水金・Web/対面、理系:土日・Web、時間:1時間程度)の設定と、学生満足度が最も高い「入社2〜3年目の若手社員」の登壇 が選考進捗率を高める鍵となります。
「今年度から初めて新卒採用の担当になったけれど、会社説明会で何を話せばいいかわからない」 「せっかく説明会を開催したのに、その後の選考に進んでもらえない……」
このような悩みを抱えていませんか?
少子化に伴い採用競合が激化する現代において、従来の「会社概要や理念を一方的に説明するスタイル」では学生の心に響きません。現代の学生はインターネットやSNSで事前に膨大な情報を得たうえで、厳しく企業を比較・吟味しています。
本記事では、最新の就活生データや実態調査をもとに、初めて新卒採用を行う企業や新任担当者様に向けて、学生の志望度を確実に引き上げる「会社説明会」の基本設計と具体的な成功ノウハウを徹底解説します。
データで見る!就活生の動向と説明会参加の現状
現在のアプローチにおいては、学生が「いつ・どのような形式で」就職活動を行っているかを正しく把握することが不可欠です。
学生が参加しやすい曜日・時間帯
文系・理系によって、学業や研究のスケジュールが異なるため、参加しやすいタイミングに明確な違いが存在します。
区分 | 参加しやすい曜日 | 参加しやすい時間帯(対面) |
文系学生 | 月曜日・水曜日・金曜日 | 13:00〜15:00 |
理系学生 | 土曜日・日曜日 | 13:00〜15:00 |
区分 | 参加しやすい曜日 | 参加しやすい時間帯(対面) |
文系学生 | 月曜日・水曜日・金曜日 | 13:00〜15:00 |
文系学生は平日の受講調整が比較的しやすいため平日に集中する傾向がありますが、理系学生は平日の研究や実験が多忙なため、土日の参加意向が高くなっています。
開催形式(対面・ライブ・オンデマンド)の特徴比較
説明会の実施形式によって、学生の予約割合やメリット・デメリットが大きく異なります。
実施形式 | 予約割合 | メリット | デメリット |
ライブ配信(Web) | 86.8% | 移動負担がなく参加ハードルが低い。双方向の対話が可能。 | 画面越しのため、学生の雰囲気やリアクションを掴みにくい。 |
対面開催 | 63.5% | 社風や熱量がダイレクトに伝わる。志望度の高い層が集まりやすい。 | 移動時間や交通費のコスト負担が大きい。アプローチ地域が限定的。 |
オンデマンド配信 | 55.7% | 時間・場所の制約がない。動画が社内資産になり人事の工数が減る。 | 視聴が後回しにされやすい。双方向のやり取りができない。 |
最も予約率が高いのは気軽に参加できる「Webでのライブ配信」です。一方で、対面開催は移動負担があるものの、会社のリアルな空気感を伝える強い効果があります。

なぜ選考に進まない?会社説明会で起きている根本原因とインサイト
説明会を実施しても選考に進む学生が増えない場合、原因は「学生のニーズ」と「企業の発信内容」のズレにあります。
理由①:学生が知りたい内容と企業側が話したい内容のミスマッチ
多くの企業が説明会の冒頭から「企業理念」や「事業沿革」「商品・サービスの詳細」を詳しく語りがちです。しかし、データによると学生のニーズは大きく異なります。
学生が説明会で聞きたいこと TOP3
具体的な仕事内容(61.5%)
社風・社内の雰囲気(39.7%)
入社後の待遇(32.4%)
関心が比較的低い内容
詳しい業界説明(11.6%)
製品・商品について(9.1%)
企業理念(9.0%)
業界の基本情報や企業概要は、インターンシップやオープンカンパニーなどのプレサイト期間ですでに情報収集を終えている学生が多く存在します。説明会では、ナビサイトや求人票だけでは見えてこない「自分が入社した後のリアルな働き方」を求めているのです。
理由②:学生の「吟味フェーズ」による選別強化
従来の就職活動では、「説明会に参加したらとりあえず選考に進む」という流れが一般的でした。しかし現代の学生は、SNSや口コミサイトで企業情報を手軽に入手できるため、エントリー後も各フェーズごとに企業を慎重に比較・吟味しています。
説明会を単なる「会社を知ってもらう場(情報提供)」として扱うと、学生は他社と比較して離脱してしまいます。説明会は「自社を知ってもらったうえで、学生の志望度を劇的に引き上げる場」として捉え直す必要があります。

成果を出す!会社説明会の具体的な設計・実践施策
初めて説明会を設計する際は、以下の3つのポイントを押さえることで選考通過率・志望度を最大化できます。
① ターゲットに合わせた開催形式と柔軟な日程設定
所要時間の最適化:
ライブ配信(Web):1時間程度(最長でも1.5時間)
対面開催:1時間〜2時間程度
オンデマンド配信:30分〜1時間程度
曜日・時間帯のばらつきを持たせる: 学生から最も多く寄せられる不満は「開催日程が少なく、学業やアルバイトと調整できない(67.3%)」ことです。曜日や時間枠を固定化せず、複数のバリエーションを用意して開催することが望ましい対応です。
② メリットだけでなく「懸念点」も誠実に開示する
就職意識調査では、学生が入社において避ける要素として「ノルマが厳しそう」「転勤が多そう」「休日が取れなさそう」「会社の雰囲気が暗い」などが上位に挙がります。
マイナスとなりそうな条件や大変な側面についても隠さず、「なぜその目標があるのか」「どのようなサポート体制があるのか」を誠実に言語化して伝えることが重要です。隠さずに伝える姿勢が企業の信頼感と誠実さを高め、入社後のミスマッチ防止につながります。
③ 入社2〜3年目の「若手社員」を登壇させる
説明会で学生が「最も会いたい」と感じている相手は、人事担当者や社長ではなく「入社2〜3年目の若手社員(30〜37%)」です。
若手社員登壇のメリット:
自分に近い年齢の社員から実際の働き方を聞くことで、入社後の具体的なイメージを描きやすい。
人事担当者以外の「現場の生の声」を聞くことで、社風や人間関係のリアルな雰囲気が伝わりやすい。
質疑応答コーナーを設け、若手社員に本音で語ってもらう時間を15〜20分程度設けるだけで、説明会の満足度は大幅に向上します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 説明会に参加する学生の服装指定(スーツ/私服)はどうすべきですか?
A. 学生の約半数(49.1%)は「オフィスカジュアル」での就労を希望しています。説明会案内時には「服装自由(私服可)」と明記することで参加ハードルを下げる効果があります。ただし、前後に別企業の選考がある学生も考慮し、「私服でお気軽にご参加ください(前後のご予定に合わせてスーツでお越しいただいても構いません)」と一言添えると丁寧です。
Q2. オンデマンド(録画)配信だけでも採用成果は出ますか?
A. 人事の工数を大幅に削減できるメリットはありますが、オンデマンド配信は「後回しにされやすい」「予約率(55.7%)が低い」「双方向のやり取りができない」といった弱点もあります。まずは参加率・予約率が最も高い「Webライブ配信」を主軸とし、志望度を高めるコミュニケーションを図る運用をおすすめします。
Q3. 遠方からの参加者に対して交通費の支給は必要ですか?
A. 近年、就職活動にかかる交通費・宿泊費の負担が増加しており(年間10万円超)、交通費の補助・支援がある企業は対面参加のハードルが大きく下がります。全額負担が難しい場合でも、一部一律支給や最終選考のみ交通費支給とするなどの工夫が効果的です。
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