
【面接官向け】新卒採用面接で押さえるべき質問とは?学生の本音と適性を見抜く質問例と設計のポイント
新卒採用の面接において「学生が準備してきた回答ばかりで本音が見えない」「自社に合う人材かどうかを判断する決め手に欠ける」といった悩みはありませんか。
職務経験のない学生のポテンシャルを見極めるためには、単なる事実確認だけではなく、その背景にある思考プロセスや行動特性を引き出す質問設計が不可欠です。
この記事では、目的別の具体的な質問例から、質問設計のポイント、面接の質を高めるためのポイントまで解説します。
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目次[非表示]
- 1.新卒採用の面接における「質問」の重要性
- 2.【目的別】学生の本音とポテンシャルを引き出す質問例
- 2.1.志望度と企業理解の深さを測る質問
- 2.2.これまでの経験や備えているスキルを確認する質問
- 2.3.価値観や志向性を確認する質問
- 2.4.行動特性(コンピテンシー)を確認する質問
- 2.5.思考力や論理性を確認する質問
- 2.6.対人スキルや人間性を確認する質問
- 2.7.ストレス耐性を確認する質問
- 2.8.AI対策のための質問
- 3.面接の質を担保する質問設計のポイント
- 3.1.求める人物像を定義する
- 3.2.深掘り質問(Why/How/What)を徹底する
- 3.3.NG質問を把握する
- 4.面接の質を高めるには?押さえておきたいポイント
- 4.1.質問の目的を明確にする
- 4.2.一貫した評価基準を設定する
- 4.3.外部コンサルティングを活用する
- 5.まとめ
新卒採用の面接における「質問」の重要性
中途採用と異なり、新卒採用の候補者には実務経験に基づいた実績がありません。また、新卒学生は就職活動のために模範解答を準備していることが多く、表面的な質問だけでは書類上の情報をなぞるだけに終わってしまいます。
こうした点から、新卒採用の面接では「その場で得る情報の質」が非常に重要になります。学生の価値観や行動特性、考え方の傾向など、書類選考だけでは把握できない情報を引き出すためには、質問設計にこだわることが重要です。
つまり、質問の質を上げることが、そのまま面接および選考の質に直結します。
【目的別】学生の本音とポテンシャルを引き出す質問例
面接の限られた時間で有益な情報を得るためには、質問の意図を明確に分ける必要があります。ここでは、評価項目に応じた具体的な質問例をご紹介します。
志望度と企業理解の深さを測る質問
志望度や企業への理解度を確認する質問では、学生がどこまで調べ、どの点に魅力を感じているかを把握できます。
- 弊社を志望した理由を具体的に教えてください
- 入社後、具体的にどのような仕事に挑戦してみたいと考えていますか?
- 競合他社と比較した際、当社にはどのような特徴があると感じていますか?
これまでの経験や備えているスキルを確認する質問
学生時代の取り組みや身につけたスキルを確認することで、行動の再現性や基礎能力を見極めます。
- 学生時代に注力したことについて、あなたの役割を含めて教えてください
- その経験を通じて、どのようなスキルが身についたと実感していますか?
- これまでで最大の失敗は何ですか?また、そこから何を学びましたか?
価値観や志向性を確認する質問
価値観や仕事に対する考え方は、入社後の定着や活躍に影響します。仕事で大切にしたいことや理想の働き方に関する質問を通じて、志向性を把握しましょう。
- 働く上で、あなたが大切にしたいと考えていることは何ですか?
- どのような社会人になりたいですか?
- どのような職場環境であれば、あなたは最も力を発揮できると感じますか?
行動特性(コンピテンシー)を確認する質問
過去の具体的な行動を掘り下げることで、再現性のある行動特性を確認できます。
- 意見が対立した際、あなたはどのように行動して解決を図りましたか?
- 目標達成が困難だと感じたとき、どのような工夫をして乗り越えましたか?
- 自ら周囲を巻き込んで、何かを成し遂げた経験はありますか?
思考力や論理性を確認する質問
思考力や論理性を確認する質問では、その回答の構成や説明の一貫性から論理性を見極めます。
- 今お話しいただいた解決策を導き出した、最大の決め手は何でしたか?
- 現在の就職活動の軸を一言で表すと何ですか?その背景も教えてください
- もし〇〇という状況になった場合、あなたならまず何から手をつけますか?
対人スキルや人間性を確認する質問
チームでの関わり方や他者との関係構築力を確認する質問では、組織の一員としての柔軟性や誠実さを確認します。
- 苦手なタイプの人と仕事をしなければならない場合、どう接しますか?
- 他者から批判的なアドバイスを受けたとき、どのように反応しますか?
- 友人との約束をどうしても守れなくなった場合、どのように対応しますか?
ストレス耐性を確認する質問
新しい環境や困難な状況において、自らの感情をコントロールし、前向きに取り組めるかを見極めます。
- 逆境を乗り越えた経験について詳しく教えてください
- 予期せぬ事態が発生した際、あなたはまずどのような心境になりますか?
- プレッシャーのかかる場面で、自分を落ち着かせるためにしていることはありますか?
AI対策のための質問
生成AIを用いた想定問答を見抜き、学生自身の真の言葉を引き出すためには、想定外の角度から具体的な行動や背景を深掘りする質問を行い、実体験に基づいた回答かどうかを確認することが重要です。
例えば、経験の現場感を確かめる質問や意思決定の理由を掘る質問、数字・期限・成果を具体化する質問、その場で回答を考える質問などが有効です。
- その取り組みをしていた場所や環境は、どんな雰囲気でしたか?
- そのとき使っていたツールや資料は何ですか?どんな形式でしたか?
- その結論に至るまでに、具体的にどのような葛藤や迷いがありましたか?
- その行動をとった際、あなたは何を考え、どのような感情を抱きましたか?
- 成果は何で測りましたか?具体的な数字や変化はありますか?
- その経験の中で「本当はやりたくなかったこと」はありますか?
- 当時の自分に一言アドバイスするとしたら何を言いますか?
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面接の質を担保する質問設計のポイント
質問例を用意するだけでなく、設計の考え方を押さえることで、新卒採用の面接の質を安定させることができます。
求める人物像を定義する
何を質問するかを決める前に、まずは「自社がどのような人材を求めているのか(ペルソナ)」を明確に定義します。面接時の質問をその人物像と紐づけて設計することで、評価の軸がぶれにくくなります。
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深掘り質問(Why/How/What)を徹底する
新卒学生に質問を投げかけたあと、一度の回答で終わらせずに「なぜそうしたのか(Why)」「どのように取り組んだのか(How)」「具体的に何をしたのか(What)」を繰り返し問いかけます。学生の行動ベースまで話を落とし込むことで、抽象的な言葉に隠れた事実を確認し、評価基準に照らし合わせることができます。
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NG質問を把握する
個人のプライバシーや基本的人権に関わる質問は、職業安定法や厚生労働省の指針により不適切とされています。本籍地、宗教、家族・資産、尊敬する人物などは、採否の判断基準にしてはならないため、面接官全員がこれらを正しく理解しておく必要があります。
面接の質を高めるには?押さえておきたいポイント
質問設計に加え、面接全体の運用を見直すことで、新卒採用の面接の質をさらに高めることができます。
質問の目的を明確にする
各面接(一次、二次、最終)において、どの項目を重点的に確認するか役割を分担します。例えば、一次面接ではコミュニケーション力と基礎能力、二次面接では論理的思考力と価値観といった具合です。これにより評価の一貫性が保たれます。
一貫した評価基準を設定する
面接官の主観による評価のばらつきを防ぐためには、決められた質問と評価基準に沿って行う「構造化面接」が有効です。評価項目ごとに5段階の基準を設けるなど、言語化された指標を基に面接を行うことで、判断の差を抑えられます。
外部コンサルティングを活用する
自社内での改善に限界を感じている場合は、プロの知見を借りるのも一案です。客観的な視点から面接フローの見直しや質問項目の最適化を行うことで、採用精度が飛躍的に高まります。
面接設計や質向上については採用総研にご相談を
面接での質問が、優秀な人材を獲得できるか否かを左右するといっても過言ではありません。しかし、実際にはどのような質問をすればよいのか分からず、毎回同じようなやり取りに終始してしまう企業も少なくありません。
株式会社採用総研では、採用制度の設計やコンテンツの設計、インターンシップの企画、選考フローの設計、内定者フォローなど、新卒採用成功のための戦略設計を支援する『新卒採用コンサルティング』を行っています。
面接や質問の設計についてもサポートいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
また、面接官のスキル向上を目的とした『面接官研修』も提供しています。初対面の新卒学生との関係構築対話スキルを習得し、自己認知を深め、自身の特徴を活かした面接対応を身につけるサポートを行います。
面接の質を根本から改善したい経営層・人事担当者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
この記事では、新卒採用面接の質問について以下の内容を解説しました。
- 新卒採用では質問設計が面接の質を左右する
- 目的別に質問を使い分けることで得られる情報量が増える
- 深掘り質問(Why/How/What)で、AIや準備された回答を見抜く
- NG質問を徹底排除し、一貫した評価基準を導入する
新卒採用面接の質を向上させるためには、場当たり的な質問を避け、求める人物像に基づいた質問設計を行う必要があります。特に、回答をさらに掘り下げる「Why/How/What」の問いかけを徹底することで、準備された回答の先にある学生の真の姿が見えてきます。また、面接官全員がNG質問を正しく認識し、公平で一貫した評価基準を持つことが、企業の信頼性と採用精度の両立につながります。
もし、面接における質問設計に課題を感じている場合は、プロの知見を取り入れるのも一案です。
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