
新卒が「辞めたい」を口にする前に!退職代行を使わせないための予防策5選
【この記事を読んでほしい人】
新卒社員の「突然の退職」のサインを見逃したくない人事・教育担当者
退職代行を利用する新卒の「言えない」不安を根本から解消したい管理職
「採用して終わり」ではなく、「育成して定着させる」仕組みを築きたい経営
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新卒離職の最大リスク!退職代行利用の裏にある「言えない」不安
どうして新卒社員は退職代行を使うのだろう?
この問いは、多くの人事・教育担当者が直面する深刻なテーマです。
現代の新卒社員は、上司や会社との間に摩擦が生じること自体を極端に避け、「言いにくい」「面倒だ」と感じた瞬間に、最も手軽な「外部サービス」へと頼る傾向があります。退職代行の利用は、新卒が会社に対して「声を上げるチャンネルがなかった」、あるいは「声を上げても無駄だと諦めた」結果、最後に取った行動に他なりません。
彼らが「辞めたい」と口にする前に、そして退職代行という最終手段を選ぶ前に、企業側が先回りして手を打つことこそ、定着率向上のための最重要戦略です。
本記事では、新卒社員が持つ「言えない不安」を取り除き、「この会社で頑張りたい」と思わせるための具体的な予防策5選をご紹介します。
退職の兆候を掴む!予防策5選
対策1:「見えないSOS」を拾う仕組み
新卒が相談する前に見せる「サイン(兆候)」を、組織的に捉える仕組みが必要です。
・エンゲージメントサーベイの活用:
・年に一度ではなく、四半期に一度の頻度で完全匿名性を保証して実施します。
・特に「人間関係」「上司とのコミュニケーション」のスコア低下があった場合は、即座に人事が介入します。
・「勤怠データ」からの早期アラート:
・遅刻や欠勤の増加はエンゲージメント低下のサインです。
・残業時間の急増・急減も同様に、無理やモチベーション喪失の可能性を示唆します。これらをルール違反としてだけでなく、心理状態の指標として捉えるアラート基準を設定します。
対策2:「指導」ではなく「対話」を。信頼関係を築く定期的な1on1
新卒社員にとって最も重要なのは、「自分の存在が認められている」という感覚です。
・1on1を「傾聴と内省の場」と位置づける:
・入社後1年間は、月2回以上の定期的・個別的な1on1を必須とし、業務だけでなくプライベートな雑談の余地も持たせます。
・上司へのスキル教育:
・マネージャー層に対し、「共感と傾聴」を優先する1on1のスキル研修を行います。「結論を急がない」「質問責めにしない」ことが信頼構築の鍵です。
対策3:孤独感をゼロに!部署を超えた「非公式な相談チャネル」の構築
新卒が「孤立無援」だと感じたとき、「辞めたい」という気持ちが一気に傾倒します。
・メンター制度に「人事主導のチェック機能」を加える:
・人事担当者が、メンターと新卒の関係性をチェックする個別面談を定期的に実施します。
・斜め上の先輩交流:
・業務指導に関係のない入社3〜5年目の先輩を「ピア・サポーター」として指名し、利害関係の薄い相談役を確保します。
・「部署異動の可能性」をオープンにする:
・他部署の業務体験や異動希望を伝える面談の機会を設けます。これは「逃げ道」ではなく、「社内での可能性」を示す重要なメッセージです。
対策4:期待値ギャップを埋める!「キャリアの棚卸し」を促す対話
新卒の離職理由の多くは、入社前の期待値と入社後の現実のギャップです。
・「Will-Can-Must」の対話を定期化:
・新卒社員に「将来やりたいこと(Will)」「現時点でできること(Can)」「会社から求められていること(Must)」を書き出してもらい、人事やマネージャーと定期的にすり合わせます。
・現実に合わせた目標修正:
・「Willを叶えるために、この会社でMustをどう消化し、Canをどう広げるか」という具体的な道筋を一緒に考えます。これにより、「自分の未来はここにある」という希望を持たせます。
対策5:小さな成功体験を積み重ねる「業務のモジュール化」
入社直後の新卒が陥りがちな「何もできていない」という無力感を解消します。
・業務を「達成しやすい単位」に分割する:
・新卒に与えるタスクは、「1日で達成できる」「1週間で成果が目に見える」といった、細かく区切られたモジュール(単位)に分割します。
・「完了」の可視化と承認:
・タスク完了のたびに、上司や先輩が明確に承認し、記録に残すことで、新卒は着実に自己効力感を高められます。
・フィードバックの質:
・「何をすべきか」だけでなく、「なぜそれが重要か」という背景や意図を必ず伝え、貢献意識を高めます。
【参考コラム】
まとめ:新卒の「辞めたい」を「頑張りたい」に変えるための5つの予防策
新卒社員が退職代行という最終手段を選ぶ前に、企業がすべきことは、「言えない不安」を解消し、心理的安全性を確保する継続的なサポートです。
【参考コラム】
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・新入社員向け「エンゲージメント・ブースター研修」:
「Will-Can-Must」の棚卸しワーク、早期貢献意識を高めるためのスキルなど、自律的な定着を促すコンテンツ。
・OJT・管理職向け「対話型リーダーシップ研修」:
貴社の組織課題に合わせた1on1/傾聴スキルの強化、SOSの兆候を見逃さないためのマネジメント教育。
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