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新卒が「辞めたい」を口にする前に!退職代行を使わせないための予防策5選

【この記事を読んでほしい人】

  1. 新卒社員の「突然の退職」のサインを見逃したくない人事・教育担当者

  2. 退職代行を利用する新卒の「言えない」不安を根本から解消したい管理職

  3. 「採用して終わり」ではなく、「育成して定着させる」仕組みを築きたい経営

目次[非表示]

  1. 1.新卒離職の最大リスク!退職代行利用の裏にある「言えない」不安
  2. 2.退職の兆候を掴む!予防策5選
    1. 2.1.対策1:「見えないSOS」を拾う仕組み
    2. 2.2.対策2:「指導」ではなく「対話」を。信頼関係を築く定期的な1on1
    3. 2.3.対策3:孤独感をゼロに!部署を超えた「非公式な相談チャネル」の構築
    4. 2.4.対策4:期待値ギャップを埋める!「キャリアの棚卸し」を促す対話
    5. 2.5.対策5:小さな成功体験を積み重ねる「業務のモジュール化」
  3. 3.まとめ:新卒の「辞めたい」を「頑張りたい」に変えるための5つの予防策
    1. 3.1.貴社の教育ニーズにお応えする「インハウス研修」のご案内
      1. 3.1.1.提供プログラム例

新卒離職の最大リスク!退職代行利用の裏にある「言えない」不安

どうして新卒社員は退職代行を使うのだろう?

この問いは、多くの人事・教育担当者が直面する深刻なテーマです。

現代の新卒社員は、上司や会社との間に摩擦が生じること自体を極端に避け、「言いにくい」「面倒だ」と感じた瞬間に、最も手軽な「外部サービス」へと頼る傾向があります。退職代行の利用は、新卒が会社に対して「声を上げるチャンネルがなかった」、あるいは「声を上げても無駄だと諦めた」結果、最後に取った行動に他なりません。

彼らが「辞めたい」と口にする前に、そして退職代行という最終手段を選ぶ前に、企業側が先回りして手を打つことこそ、定着率向上のための最重要戦略です。

本記事では、新卒社員が持つ「言えない不安」を取り除き、「この会社で頑張りたい」と思わせるための具体的な予防策5選をご紹介します。

退職の兆候を掴む!予防策5選

対策1:「見えないSOS」を拾う仕組み

新卒が相談する前に見せる「サイン(兆候)」を、組織的に捉える仕組みが必要です。

・エンゲージメントサーベイの活用:

  ・年に一度ではなく、四半期に一度の頻度で完全匿名性を保証して実施します。

  ・特に「人間関係」「上司とのコミュニケーション」のスコア低下があった場合は、即座に人事が介入します。

・「勤怠データ」からの早期アラート:

  ・遅刻や欠勤の増加はエンゲージメント低下のサインです。

  ・残業時間の急増・急減も同様に、無理やモチベーション喪失の可能性を示唆します。これらをルール違反としてだけでなく、心理状態の指標として捉えるアラート基準を設定します。

対策2:「指導」ではなく「対話」を。信頼関係を築く定期的な1on1

新卒社員にとって最も重要なのは、「自分の存在が認められている」という感覚です。

・1on1を「傾聴と内省の場」と位置づける:

   ・入社後1年間は、月2回以上の定期的・個別的な1on1を必須とし、業務だけでなくプライベートな雑談の余地も持たせます。

・上司へのスキル教育:

   ・マネージャー層に対し、「共感と傾聴」を優先する1on1のスキル研修を行います。「結論を急がない」「質問責めにしない」ことが信頼構築の鍵です。

対策3:孤独感をゼロに!部署を超えた「非公式な相談チャネル」の構築

新卒が「孤立無援」だと感じたとき、「辞めたい」という気持ちが一気に傾倒します。

・メンター制度に「人事主導のチェック機能」を加える:

   ・人事担当者が、メンターと新卒の関係性をチェックする個別面談を定期的に実施します。

・斜め上の先輩交流:

   ・業務指導に関係のない入社3〜5年目の先輩を「ピア・サポーター」として指名し、利害関係の薄い相談役を確保します。

・「部署異動の可能性」をオープンにする:

   ・他部署の業務体験や異動希望を伝える面談の機会を設けます。これは「逃げ道」ではなく、「社内での可能性」を示す重要なメッセージです。

対策4:期待値ギャップを埋める!「キャリアの棚卸し」を促す対話

新卒の離職理由の多くは、入社前の期待値と入社後の現実のギャップです。

・「Will-Can-Must」の対話を定期化:

   ・新卒社員に「将来やりたいこと(Will)」「現時点でできること(Can)」「会社から求められていること(Must)」を書き出してもらい、人事やマネージャーと定期的にすり合わせます。

・現実に合わせた目標修正:

   ・「Willを叶えるために、この会社でMustをどう消化し、Canをどう広げるか」という具体的な道筋を一緒に考えます。これにより、「自分の未来はここにある」という希望を持たせます。

対策5:小さな成功体験を積み重ねる「業務のモジュール化」

入社直後の新卒が陥りがちな「何もできていない」という無力感を解消します。

・業務を「達成しやすい単位」に分割する:

   ・新卒に与えるタスクは、「1日で達成できる」「1週間で成果が目に見える」といった、細かく区切られたモジュール(単位)に分割します。

・「完了」の可視化と承認:

   ・タスク完了のたびに、上司や先輩が明確に承認し、記録に残すことで、新卒は着実に自己効力感を高められます。

・フィードバックの質:

   ・「何をすべきか」だけでなく、「なぜそれが重要か」という背景や意図を必ず伝え、貢献意識を高めます。

【参考コラム】

まとめ:新卒の「辞めたい」を「頑張りたい」に変えるための5つの予防策

新卒社員が退職代行という最終手段を選ぶ前に、企業がすべきことは、「言えない不安」を解消し、心理的安全性を確保する継続的なサポートです。

新卒の退職代行予防策5選

施策の目的

対策1:「見えないSOS」を拾う仕組み

エンゲージメントサーベイや勤怠データから早期の兆候を察知

対策2:信頼関係を築く定期的な1on1

指導ではなく傾聴に集中し、自己肯定感を高める

対策3:部署を超えた「非公式な相談チャネル」

孤独感を排除し、心理的安全性を担保する

対策4:「キャリアの棚卸し」を促す対話

期待値ギャップを埋め、未来への希望を持たせる

対策5:「業務のモジュール化」

小さな成功体験を積み重ね、自己効力感を育む


【参考コラム】

貴社の教育ニーズにお応えする「インハウス研修」のご案内

「記事にある予防策を、新入社員やOJT担当者への研修として体系的に組み込みたい」「上司の1on1スキルや、新人のキャリア観醸成を貴社独自の文化に合わせて徹底したい」とお考えの人事担当者様へ。

採用総研では、新卒が持つ「言えない不安」を解消し、退職代行リスクを予防することに特化した研修プログラムを、貴社単独で実施するインハウス(カスタムメイド)形式でご提供しております。

提供プログラム例

・新入社員向け「エンゲージメント・ブースター研修」:

   「Will-Can-Must」の棚卸しワーク、早期貢献意識を高めるためのスキルなど、自律的な定着を促すコンテンツ。

・OJT・管理職向け「対話型リーダーシップ研修」:

   貴社の組織課題に合わせた1on1/傾聴スキルの強化、SOSの兆候を見逃さないためのマネジメント教育。

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宮本一平
宮本一平
2014年入社。営業マネージャー。企業の採用・教育に対して戦略的・包括的サポートを行う。採用においては、トレンドに合わせて採用難度の高い「機電系」特化の大量採用の採用フロー設計やコンテンツ設計を担当し、また設立間もない「ベンチャー企業」の採用戦略設計や実務運用フォローアップなども行う。教育においては、セールスだけでなく講師も兼任し、企業ニーズに合わせたプログラム設計から、階層別研修の全体設計までトータルプロデュース。戦略的人事コンサルタントとして、採用・教育ノウハウをクライアントに還元すべく、セールスフィールドにいることをモットーとしている。プライベートでは、看護師の妻を持ち、2人の男の子の父親で、自らが外遊び大好き「全力少年」。

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