
新卒採用RPOの導入準備|見積もり前に整理したい業務範囲と役割分担
「初めて新卒採用に取り組むがノウハウがない」「RPOに委託したいが、何を見積もってもらうべきか分からない」「すべて任せてよいのか社内で説明できない」。こうした段階こそ、委託内容を整理することが大切です。
結論:RPOの見積もり前に、対象卒年・職種・拠点、採用フロー、利用ツール、業務量、開始・完了条件、社内承認者を整理しましょう。自社に残す対話や判断も同時に決めることが重要です。
株式会社採用総研では、過去実績や現在の採用市場に加え、企業の魅力・求める人物像・採用担当者が関与できる時間・現場の協力体制などを確認し、委託の組み合わせを検討します。
- 実際のRPO相談時に確認する情報
- 曖昧になりやすい委託範囲・例外対応の決め方
- 社内に残す業務とノウハウ移管の考え方
- 見積もり比較・試行・引き継ぎの確認項目
RPOの見積もり前には、何を整理すればよい?
自社の採用活動の対象・流れ・担当体制を説明できる状態にします。初回相談で全項目が確定していなくても構いません。
項目 | 整理しておく内容 |
|---|---|
対象 | 卒年、職種、拠点、採用目標、希望開始時期 |
利用ツール | 就職ナビ、スカウト媒体、ATS、適性検査、LINE等 |
採用フロー | 応募・説明会・選考・承諾までの工程と条件分岐 |
企業の魅力と人物像 | 何を訴求するか、現場が求める要件 |
過去実績 | 接触・予約・参加・通過・承諾の数値や課題 |
業務量 | 通常期と繁忙期の件数・作業時間 |
社内体制 | 採用担当人数、関与できる時間、現場の協力、承認者 |
特に初めて新卒採用を行う場合は過去実績がありません。その場合は採用目標・想定フロー・職種・体制など、決まっている範囲を共有し、未決定事項を別にしておくと相談しやすくなります。
委託範囲は「学生対応をお願いしたい」だけで十分?
十分ではありません。作業の開始条件・完了条件、対象外、例外時の連絡先、対応期限まで決めると、委託後の認識違いを減らせます。
確認項目 | 面接日程調整を委託する場合の記入例(仮定) |
|---|---|
対象 | 当該卒年・職種の一次面接案内対象者 |
開始条件 | 自社が対象学生と面接可能枠を確定した後 |
実施範囲 | 案内送信・予約確認・未予約者への連絡・ATS更新 |
完了条件 | 予約確定、または合意した再案内処理の完了 |
対象外・例外 | 合否決定、個別条件の回答、提示枠で予約できない案件 |
変更手順 | 対象件数や採用フローが変わる際の承認・協議 |
上記は契約条件ではなく記入方法の仮定例です。実際の対応範囲・連絡回数・期限は委託先との合意が必要です。
RPOにすべて任せるべき?自社に残した方がよい業務は?
自社の仕事や魅力を直接伝える説明会・面接、採用方針や採否の最終判断は、自社が担うことを基本に考えます。外部委託はその時間を確保する手段として設計するのが有効です。
採用総研への相談では、すべての採用業務が外部に移ると想定されることがあります。しかし、企業固有の仕事、現場の雰囲気、育成環境を伝える場には、人事や現場社員の関与が重要です。
一方、企業の状況により説明会や面接の代行も可能です。採用総研では、そうした代行をノウハウ移管の一環として実施することもあります。また、フル代行は支援範囲が広がるため、一般に費用が上がります。必要性は個別に検討します。
仕事 | 基本的な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
企業の魅力を伝える説明会 | 自社担当者・現場社員が中心 | 外部代行の場合も正確な職務情報とノウハウ移管が必要 |
面接・採否判断 | 自社が最終判断 | 委託で面接を実施する場合も判断権限は明確にする |
案内・日程・媒体更新 | RPOやツールを組み合わせる | 承認・例外対応の窓口を残す |
進捗集計・改善提案 | RPOと自社が協働 | 実施判断は自社で行う |
無料お役立ち資料|記入して使える実務ガイド
新卒採用RPO活用ガイドで、自社の検討を進めませんか?
委託範囲の整理表(P13〜14)、役割分担・承認者の確認欄(P15〜16)、見積もり比較表(P19〜20)を収録。社内説明や委託先との条件確認に使えます。
資料:『新卒採用RPO活用ガイド — 業務整理から委託範囲の決定まで』(2026年改訂版)。資料DLページ:https://www.ssen.co.jp/report122
自社と委託先の役割分担は、どう決める?
「実行」「承認」「例外判断」を作業ごとに割り当て、担当者が不在のときの代理担当者まで指定します。作業を委託しても判断待ちが残るためです。
作業 | 自社人事・現場 | 委託先の例 |
|---|---|---|
人物像と採用条件 | 決定・職務要件の提供 | 資料整理・検討支援 |
面接枠 | 面接官の予定と枠の確保 | 合意済み枠を使った予約運用 |
案内文 | 内容・条件の承認 | 作成・配信・記録 |
評価・合否 | 評価と採否の決定 | 評価回収の促進・承認後の通知 |
個別質問 | 会社固有の回答・判断 | 受付・内容整理・引き継ぎ |
例外連絡がメール・チャット・管理表に分散すると対応漏れの原因になるため、問い合わせ経路を一本化することも検討しましょう。
RPOの見積もりでは、何を同じ条件で比較する?
料金だけでなく、対象業務、通常期・繁忙期の件数、対応時間、例外条件、レポート・改善提案の範囲をそろえて比較します。
比較の観点 | 確認する内容 |
|---|---|
業務範囲 | 含む作業・対象外・連絡回数・進行中案件の扱い |
業務量 | 月間件数、繁忙期、超過時の追加費用 |
費用 | 初期設定、月額・従量・追加料金、媒体・ツール費 |
運用体制 | 担当者、連絡手段、承認待ち、不在時対応 |
改善支援 | KPIレポートの内容、提案頻度、フロー見直しの対応範囲 |
終了・変更 | 契約変更条件、データ返却、引き継ぎ方法 |
比較時には、委託後の社内工数も併記してください。たとえば仮定として現在の対象業務30時間・委託後に残る社内工数8時間なら、平常運用時に確保できる時間の見込みは22時間です。導入初期のマニュアル作成や設定は別途見積もります。
作業時間が確保できることと、現金支出の削減は同義ではありません。
契約後、運用開始前には何を試行・引き継ぎする?
案内送信から記録更新までの一連の流れと、予約できない・社内確認が必要・辞退が発生したなどの例外ケースをテストします。
- 案内文・差出人・問い合わせ先を統一する。
- ATSの閲覧・編集権限と個人情報の共有・保存方法を確認する。
- 誰が送信・承認・例外判断を行うか確認する。
- テストデータで通常処理と例外処理を試す。
- 進行中案件を、切り替え日時点の担当者とともに引き継ぐ。
- 開始後に未対応や重複を検知する方法を決める。
AIや自動化ツールを使う場合は、個人情報を入力してよい環境か、出力の確認者、誤送信や処理停止の検知方法も必要です。対応条件は委託先との協議で定めます。
新卒採用のノウハウがない企業でも、RPOを導入できる?
採用実績がない段階でも、採用目標と職種、想定する選考フロー、社内担当体制を整理し、計画と運用を並行して検討できます。
初めての新卒採用と複雑なグループ採用に対応
新卒採用初年度でノウハウが不足し、グループ会社によって選考フローも異なっていました。採用総研は説明会開催時期、選考日程、DMの対象、結果通知のタイミングを提案し、学生案内を専用ダイヤルで運用しました。
目標5名・承諾6名
出典:採用総研『アウトソーシング事例集』掲載ページ10。同資料の達成率表記には人数と整合しない箇所があるため、本稿では人数のみ記載。対象年度・母数は未確認、成果保証ではありません。
採用ノウハウが不足する企業ほど、「委託して終わり」ではなく、採用判断や運用ルールが社内に残るよう分担を設計することが重要です。
RPOの導入相談までに、何が決まっていればよい?
最初からすべての業務範囲を確定する必要はありません。対象・採用目標・使っているツール・困っている工程・社内体制・未決定事項を一覧化しておくと、相談を具体化できます。
株式会社採用総研では、採用業務の運用だけでなく、市場状況とこれまでの支援経験を踏まえた施策提案を行っています。営業担当と実務を担うアウトソーサーが連携し、現場で生じる課題も踏まえながら採用活動を支援する体制を重視しています。
ご相談はこちら
RPOの委託範囲・見積もり・社内体制について相談する
「初めて新卒採用を始める」「何を委託してよいか分からない」「既存媒体・ATSを活用したい」といった検討内容を、決まっている範囲でお聞かせください。
ご相談内容に応じ、対応範囲・費用・開始時期等を個別に確認します。成果を保証するものではありません。





