
ATSの乗り換えはいつがよい?卒年・選考状況別の切り替え時期と併用判断
「ATSを乗り換えたいけれど、いつ切り替えればよいのだろう」「現在選考中の学生がいるため、旧システムを止められない」。ATS(採用管理システム)の変更では、製品選定だけでなく、切り替える時期と対象卒年が重要です。
新卒採用では、次年度のインターンシップ募集が始まっていても、前年度の選考や内定者フォローが続くことがあります。中途採用も同じATSで管理するなら、切り替え対象の整理はさらに必要になります。
株式会社採用総研では、学生・求職者との連絡が途切れることを防ぎながら、採用活動を継続できる計画を重視しています。
この記事の結論: 次の卒年の採用活動開始前を乗り換え時期の第一候補とし、進行中の選考は旧ATSで続ける方法も検討します。準備期間は採用総研の実務経験では約1か月半を目安とし、対象・担当・併用終了条件まで決めましょう。
ATSの乗り換えはいつ実施するのがよい?
新卒採用では、次の卒年の採用活動開始に合わせて切り替えることを第一候補にすると整理しやすくなります。 すでに登録した学生を別のシステムへ移す作業や再登録の負担を減らせる場合があるためです。
新しい卒年の採用開始前が適しているのはなぜ?
既存の選考と新規登録を卒年で分け、担当者・学生双方の混乱を抑えやすいからです。 ただし、旧卒年の内定者フォローが残る場合は、その扱いも必要です。
切り替え候補 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
次の卒年の登録開始前 | 新規登録者を新ATSで管理しやすい | 早期接点形成から逆算する |
現在の卒年の選考が一区切りした時期 | 選考中の学生への影響を抑えやすい | 内定後のフォローが残ることがある |
内定者懇親会・面談などの節目 | 変更を直接説明しやすい | 再登録・登録確認が必要な場合がある |
選考途中 | 緊急の変更に対応できる場合がある | 連絡・予約・提出済み情報への影響確認が増える |
システムを一斉に切り替えるか、卒年ごとに分けるかを、学生・求職者への影響と運用負担から比較しましょう。
インターンやスカウトの開始時期も考慮するべき?
はい。ATSの運用開始日は最初の説明会日ではなく、最初に学生情報の登録や案内が必要になる日から考えます。
例えば、インターンシップや仕事体験の募集開始、ダイレクトリクルーティング(DR)のスカウト承認後の案内、イベント参加者の取り込み、マイページ登録、LINE連携の開始時期などです。
一部の採用チャネルでは2~3月に次年度向けの早期接点形成を行うケースもあります。その場合、4月以降にATSの利用を始める計画では、すでに集まった情報の移管が必要になる可能性があります。実際の最初の学生接点から準備を逆算しましょう。
どの卒年・採用区分を新ATSへ切り替えるべき?
新規に活動を始める卒年は新ATS、選考途中の卒年は旧ATSで管理を続ける方法が有力な選択肢です。 卒年だけでなく、選考段階と学生に必要な操作の有無を確認してください。
選考中の学生は旧ATSに残すべき?
進行中の予約・通知・選考情報を保てるかが判断の基準です。 無理に切り替えず、必要な対象者だけ移す方法もあります。
対象 | 状況 | 管理先の考え方 |
|---|---|---|
A卒年 | 面接など選考が継続 | 旧ATSでの継続を検討 |
A卒年 | 内定者フォロー中 | 旧ATS継続、または必要な対象を移行 |
B卒年 | インターンシップ等の新規募集 | 新ATSから登録を開始する案 |
中途採用 | 通年応募・選考が並行 | 選考中/新規応募で個別に判断 |
※A卒年・B卒年は説明用の架空例です。旧ATSを残す場合、過去のデータ分析などのために参照が必要かも確認します。
新卒と中途で切り替え時期を分けるべき?
同じATSを利用する場合でも、採用区分で切り替え日を分けることを検討できます。 新卒には卒年という区切りがある一方、中途採用では通年で応募・面接が進んでいる場合があります。
新規応募者のみ新ATSへ登録できるか、途中の候補者の移行が必要か、面接官への評価依頼や人材紹介会社との連携に影響があるかを確認しましょう。
【採用総研の支援事例】複数卒年が重なる時期にどう切り替えた?
実際の支援事例では、2027年卒を2025年6月から新ATSで運用し、2026年卒は同年10月まで旧ATSで選考を継続しました。 新旧ATSの製品名と企業名は非公開にしています。
なぜATSの変更を検討した?
データ分析とマイページの機能拡充、LINE活用、新卒・中途の一元管理が主な目的でした。 単に旧ATSが使いにくいというだけでなく、採用運用全体を見直す取り組みです。
2026卒と2027卒はどう管理した?
2027卒の夏インターンシップは新ATSで開始し、選考が続く2026卒は旧ATSを維持しました。 2026卒のうち内定承諾者のみ新ATSへ移行して入社前フォローを進めています。
対象 | 利用先・対応 | 主な目的 |
|---|---|---|
2027卒 | 2025年6月から新ATS | 夏インターン、イベント案内、選考管理 |
2026卒・選考中 | 2025年10月まで旧ATSを併用 | 進行中の選考・学生連絡 |
2026卒・内定承諾者 | 必要な対象者だけ新ATSへ | 入社前フォロー |
旧ATSの過去データ | 抽出・Excel加工・別管理 | 今後の分析に備える |
旧ATSの日常運用は主に企業側、新ATSのセットアップと運用は採用総研が担当しました。
内定承諾者の再登録は問題なく進んだ?
懇親会で再登録を依頼しましたが、当初1~2名の登録漏れがあり、メール・電話による個別フォローで全員の登録を確認しました。
この経験が示すのは、案内をした人数と、登録が完了した人数は同じではないということです。マイページやLINEの再連携が必要なときは、完了状況の照合と未登録者への連絡手段を必ず残しましょう。
採用総研はどの業務を担当した?
旧ATSのコンテンツ・設定を確認し、新ATSへの移管と日常運用を支援しました。 インターンシップへの参加促進、セミナー日程の登録、対象者リストの作成、関係者からの問い合わせ、フロー変更に伴うアンケート作成などを担当しています。
さらに、旧ATSの過去データを今後の分析に使えるよう、抽出・Excel加工も支援しました。この種のデータ加工は、支援範囲に応じて別途有料となる場合があります。
乗り換えによって何が見えるようになった?
説明会・インターン・選考予約へ進んでいない学生を、各工程で確認しやすくなりました。 さらに各フローのアンケートから、離脱理由や追加で知りたい情報を把握しやすい運用となりました。
「何人が滞留しているか」に加え、「どの段階でどんな情報提供が必要か」を検討する材料が増えたことが特徴です。これは当該企業での運用改善であり、他社への成果保証や離脱率改善の実測値ではありません。
自社の卒年別切り替えを整理するには?
現在の卒年の選考段階と次の学生接点を、切り替え対象表に記入することが出発点です。 採用総研のマニュアルには、卒年別の切り替え対象表と、完了条件・担当・期限を確認する計画シートがあります。
無料実務ガイド|採用総研
卒年ごとの切り替え対象と時期を整理する
「ATS乗り換え・運用改善マニュアル」には、卒年・採用区分別の切り替え対象表/切り替え計画シートを収録しています。
資料のご案内ページへ移動します。
ATSの乗り換え準備にはどのくらい期間が必要?
採用総研の実務経験では、約1か月半を準備期間の目安として見込むことを推奨しています。 製品仕様、移行範囲、社内確認の体制によって変動するため、すべての案件の所要期間を保証するものではありません。
約1か月半ではどんな作業を進める?
最初の2週間でフローや移行対象を整理しながらセットアップを進め、3週目に主要設定を確認し、4~5週目を運用開始に向けた調整へ充てる工程例です。
時期の目安 | 主な作業 | 確認ポイント |
|---|---|---|
1週目 | 現状の選考フロー、文面・移管対象を確認 | 必要な工程と設定の整理 |
2週目 | 移管日程・追加事項の確認、セットアップ並行 | 対象・担当・未解決事項の確認 |
3週目 | 主要セットアップの完了、お客様との確認会 | 細かな分岐修正 |
4~5週目 | テスト・最終調整・運用開始 | 登録・予約・通知の動作確認 |
全体で約1か月半 | 予備日・承認・修正時間を見込む | 本番運用に必要な条件がそろうか |
一部製品では本番利用の約1か月前から契約・設定に入るケースや、約2週間前にデモ環境を利用できるケースがあります。提供条件はATSごとに異なり、システム契約の開始日と準備作業の開始日を区別する必要があります。
フローの確認作業が想定より長くなるのはなぜ?
旧ATSを確認する過程で「そもそも現在の採用フローは適切か」という再検討が始まることがあるからです。
説明会と選考のつなぎ方、職種別の分岐、インターン参加後のアンケートなどを見直すと、単なる移管を超えて社内合意が必要になる場合があります。初期1~2週間は設定作業だけでなく、フローを確定させる期間として考えましょう。
2029卒の早期採用を想定するとどう逆算する?
例えば2027年2~3月から29卒との早期接点を始める場合、前年末から選定を進め、2027年1~2月に準備する計画が考えられます。
時期 | 想定する実施内容 |
|---|---|
2026年末~2027年初 | 現状整理、候補ATS比較 |
2027年1月 | 選定・発注・準備開始 |
2027年1月後半~2月 | 採用フロー整理・移管・テスト |
2027年2~3月 | 対象チャネルの利用開始に合わせて運用 |
※2026年10月時点の計画例です。サービスや企業によって早期接点の開始時期は異なります。毎年この日程が適用されるわけではありません。
旧ATSと新ATSを併用する場合は何に注意する?
併用は必要な期間に限定し、それぞれの対象、連絡ルール、担当者、終了条件を決めましょう。 採用総研のマニュアルも、併用を可能な限り避けることを基本として扱っています。
新旧ATSの役割と終了条件はどう決める?
選考中の卒年を旧ATS、次の卒年を新ATSとする場合でも、何をどちらから案内するかを具体的に定めます。
項目 | 決めること |
|---|---|
旧ATSの対象 | 継続選考・内定者フォロー・過去データ参照 |
新ATSの対象 | 次の卒年の新規登録・イベント・選考 |
連絡ルール | どちらから案内・予約通知を送るか |
実行・確認担当 | 各環境の操作、確認、承認 |
データの扱い | 移行・別保管・削除する情報 |
終了条件 | 残務、データ確認、契約条件の完了 |
学生から見る案内や選考体験に不整合が起きないよう、重複連絡や対応漏れを防ぐことが大切です。
旧ATSのデータはどう扱う?
すべてを新ATSへ移すのではなく、今後の対応・分析に必要な情報を整理します。 応募履歴、選考進捗、評価、予約、連絡履歴などは、出力可否と取り込み可否を双方の製品で確認してください。
保存期間、利用目的、アクセス権限、受け渡し方法、作業用データの削除は、社内情報管理担当者と確認します。抽出・整形には別途工数や費用が発生する場合があります。
併用期間の総費用には何を含める?
旧ATSと新ATSの料金だけでなく、二重確認・連絡・集計の追加工数を含めます。 旧ATSを短期間だけ必要最低限の契約で続ける方法も検討できますが、プラン変更や解約時期は製品・契約ごとに異なります。外部支援を使う場合、その運用費用も加えて比較しましょう。
学生の再登録やLINE再連携では何に注意する?
まず必要性と対象者を絞り、必要なら理由・操作方法・完了条件を示して案内します。 学生にとって追加の手続きであることを前提に、連絡を途切れさせないようにしましょう。
再登録や再連携を減らすには?
旧ATSから引き継げる情報と、学生が再操作する情報を事前に確認します。
確認対象 | 確認する内容 |
|---|---|
マイページ | 新規アカウント登録が必要か |
LINE | 友だち追加・本人連携の再操作が必要か |
予約・面接 | 既存の予定を引き継げるか |
ES・書類 | 再提出が必要か |
連絡履歴 | 過去の案内を参照できるか |
完了確認 | 誰が照合・再案内するか |
移行できることを確認していない情報については、学生に引き継ぎを約束しないようにします。
内定者フォローの節目は再登録案内に適している?
内定者懇親会や面談は直接説明できる機会ですが、それだけで登録完了とは判断できません。 実際に提供するマイページコンテンツを案内し、テストした操作手順と所要時間、完了画面を提示する方法があります。その後、未登録者を照合して必要なフォローを行いましょう。
本番切り替え前には何を確認するべき?
フローの設定完了だけでなく、応募・予約・案内・承認・面接官操作まで正しく動くことを確認します。
切り替え承認のチェック項目は?
重要な誤配信や情報欠落を防ぐため、担当者と承認者でテスト結果を確認します。
- 卒年・採用区分別のフローが正しい
- 学生登録・説明会予約・面接予約が動作する
- 代用語や旧ATSのURLが残っていない
- 合否関連の文面・対象・配信条件が正しい
- 旧ATSと新ATSの担当・問い合わせ先が決まっている
- 面接官や紹介会社など必要な相手へ変更を案内した
- 未解決事項の代替策・責任者・期限が明確
- 責任者が本番開始を承認した
重大な不備が残る場合は開始時期や対象範囲の見直しが必要です。
ATSの切り替え時期についてよくある質問は?
移行対象と契約条件によって答えが変わるため、次の点を確認してください。
選考途中でも新ATSに切り替えられる?
可能な場合もありますが、必ずしも推奨されません。 選考予約・連絡・書類などへの影響を確認し、旧ATSで継続する案も比較しましょう。
旧ATSはいつ解約すればよい?
残る選考対応・データの保存や確認・契約条件が整った時点が判断の目安です。 更新・解約期限と、解約後に何を参照できるかを事前に確認します。
旧ATSと新ATSを同時に使う場合、連絡はどちらから送る?
対象者・採用段階ごとに原則一つの連絡先を決めましょう。 同じ学生へ重複して案内しないようルール化します。
学生の再登録は必須?
必ず必要になるとは限りません。 新旧ATSの仕様、マイページ、LINEの本人連携方法、データ移行の範囲によって変わります。
乗り換えには必ず1か月半必要?
必須ではありません。 採用総研が推奨する実務上の目安であり、設定内容・契約条件・社内の確認スピードによって変動します。
結局、ATSの乗り換え時期は何を基準に決めればよい?
次の卒年の最初の学生接点と、進行中の選考への影響から逆算して決めましょう。 併用する場合は管理対象・担当者・費用・終了条件を明確にし、学生の登録漏れや連絡断絶を防ぐことが重要です。
ATSの切り替え計画を具体化できる資料は?
採用総研のマニュアルには、卒年・採用区分別の切り替え対象表と切り替え計画シート、学生への再登録案内文例などを収録しています。
採用総研 実務ガイドシリーズ 02|2026年改訂版
ATS乗り換え・運用改善マニュアル
現行改善・乗り換え判断から、卒年別の切り替え、テンプレート移管、学生案内、社内と外部の業務分担まで整理できる実務資料です。
ATS切り替え期間の実務を相談するには?
通常の学生対応と移管作業を同時に進める体制が足りない場合、業務の一部を外部へ分担する方法があります。 採用総研では、設定・移管支援、学生対応、進捗管理などを個別に相談できます。対応ATS・範囲・費用は契約条件により異なります。
採用総研へのご相談
ATSの見直し、設定・移管、日常の採用運用の分担について、現状に応じて相談できます。対応製品・範囲・開始時期・費用は個別確認となります。
ATS乗り換えに関して次に読む記事は?
判断基準は①、テンプレート移管と学生への案内は③、運用体制は④で詳しく解説しています。





