採用コンサルタントが紐解くSNS採用のメリット4選！デメリットも紹介

新卒採用におけるSNS採用とは、就活生へのアプローチを従来のナビサイトやダイレクトリクルーティングなどを通じて行うのではなく、名前のとおりSNS上で母集団形成や企業理解促進、志望度醸成を行う手法のことを指します。
SNSの中でも、特にTikTokとInstagramがよく利用されており、ショートムービーで認知の拡大を目指す企業が多い傾向にあります。
そんなSNS採用について、当コラムでは、導入するメリット・デメリット、ならびに導入時の注意点について、採用コンサルタントの観点からお伝えします。

SNS採用普及の背景「タイパ重視な就活生：46.7％の就活生が早送りで説明会を視聴している？！」

昨今の学生はタイパ重視で就職活動を行っており、オンデマンドの説明会を早送りで視聴したことのある就活生の数は、23卒では46.7％という結果が出ています。（マイナビ：「タイパ就活」のメリット・デメリット【2023年最新調査より分析】より）

つまり現代の就活生は「より早く」「より簡潔に」自分の求める企業を判断したいという傾向にあるので、説明会動画は「1時間以内」「オンデマンドでいつでも視聴できる」ものが求められるといえます。

就活生がタイパを重視することに加え、視覚からの情報収集を好むという点は、新卒採用におけるSNS採用の必要性を高めています。
「企業にはどんな情報フォーマットで採用情報を発信してもらいたいですか？」という問いに対して「短尺で簡単に見やすいカジュアルな動画」を選択した就活生の数は、全体の5割弱という結果が出ています。（NOCOMPANY：No Company、25卒就活生の「情報収集期」と「意思決定期」におけるSNS活用実態を調査。Z世代はSNSの情報で入社意向度が変化より）
「より早く」「より簡潔に」という条件に加え、文字ベースの情報でなくカジュアルにみられる「ショート動画」の需要が高まっています。

ショート動画は、主にTikTokやInstagramに投稿されており、ほとんどの動画は1分程度で手軽に閲覧できる内容になっています。説明会も同様で、1日のスケジュールやオフィス紹介など、動画の内容を1つのコンテンツに絞ることで、1分程度の尺に抑えることができます。
この「尺を短くした動画」を「学生がよく利用するSNSに投稿する」ことこそ、SNS採用を導入する意義があるのです。

SNS採用を導入するメリット

タイパ重視の学生に向けて作成した動画は、SNSに投稿することでより効果的に活用することが可能です。

具体的には
・ショートムービーで簡潔に魅力を伝えられる
・表現が自由なので、自社をより身近な存在に感じてもらうことができる
・アカウントの作成費用は発生しないので、比較的低コストで進めることができる
・就職活動中でない学生へもアプローチができる
といったメリットが挙げられます。

ショートムービーで簡潔に魅力を伝えることができる

1.SNS採用普及の背景「タイパ重視な就活生：46.7％の就活生が早送りで説明会を視聴している？！」で述べたように、昨今の就活生はタイパを重視している傾向にあります。
そんな学生へ向けて、手軽にどこでも閲覧できるショートムービーを通じて、自社の魅力や業務内容について情報を発信することが可能です。またショートムービーは拡散性が高く、短期間で多くの人の目に触れる可能性があります。企業の認知度向上や、新たな層へのアプローチにもつながる可能性が期待できます。

表現が自由なので、自社をより身近な存在に感じてもらうことができる

SNSは比較的カジュアルな様子を学生に届けることができる点が長けています。
会社説明動画だけでなく、社員インタビューやASMR（租借動画）まで、比較的自由な内容で投稿できるところがSNS採用のメリットだといえます。
また社員の皆さんの楽しそうな様子は「この人と一緒に働きたい」という志望動機に繋がりますので、身近な存在に感じてもらえる点が一つ目のメリットです。

アカウントの作成費用は発生しないので、比較的低コストで進めることができる

アカウント作成、動画の撮影や編集、学生からのメッセージ対応等、すべて自社で完結することもできます。やり方次第では比較的低コストで運用することができるのが、採用ツールの導入と比較したときの利点と言えます。

就職活動中でない学生へもアプローチができる

内定承諾をして就活を終えた学生もそうですが、就活を継続中だが休憩でSNSを閲覧中の学生へアプローチができる点が、採用ツールにはない、SNS採用ならではのメリットです。
勉強をする、バイトに行く、といった「本当はしたくない面倒なこと」をする際は、重い腰を上げてやっと取り掛かるという人も多いのではないでしょうか。
就職活動も同様で、情報収集のためにナビサイトに入ることを億劫に感じる学生は多いです。
つまり、就職活動のためにナビサイトを開いている時間外にも学生の目に触れる可能性がある点が、SNS採用ならではのメリットだといえます。

SNS採用を導入するデメリット

一方で、短いコンテンツの中で魅力を詰め込むことが難しく、コンテンツの選定をより慎重に行う必要がある点は、SNSならではのデメリットです。

具体的には
・就活生だけでなく全世界に発信される
・SNSに不慣れな方にとっては運用が難しい
といったデメリットが挙げられます。

就活生だけでなく全世界に発信される

SNSは全世界の人々に発信されるので、家族や友人、さらには取引先の企業の方にまで見られる可能性があります。
不特定多数の方に自分の顔や社内の様子を公開することになるのが、SNS採用のデメリットと言えます。

SNSに不慣れな方にとっては運用が難しい

SNSツールは、現在では非常に多岐にわたります。実際、ツールごとで秒数上限が異なったり画面上での見え方が異なったりと複雑なケースも多いです。
ただアップすれば良し、ということではなく、こまめな更新なども重要になってきますので、なかなか不慣れなご担当者様にとっては運用が難しいという側面もあります。ですので、不慣れな人事担当者様は導入の前に現実的な更新頻度の設計やプランニングをおすすめしています。ただ投稿するだけでなく、Instagramでいえば投稿・リール・ストーリーと複雑に分かれているので、不慣れな人事担当者様が利用する際は注意が必要です。

SNS採用は導入するべき？導入時の注意点とは？

これまで、メリット・デメリットとどちらも挙げてきましたが、採用コンサルタントの目線でお話しさせていただくと、今後、新卒採用におけるSNS採用は必須になると断言できます。手軽に利用できるSNSに採用ですが、特にコンテンツの選定には注意が必要です。

SNS採用を導入するデメリットでお伝えしたように、SNSでの発信は不特定多数の方に見られる可能性があります。そのため、投稿するコンテンツは就活生だけでなくその他大勢の方への配慮が必要です。

また、カジュアルな印象を与えられることがメリットである反面、視聴者との距離があまりにも近いと学生は不信感を抱きます。
近年話題になっているのが、新入社員の「踊ってみた」動画であり、採用や会社に関する情報は一切なく、ただただ新入社員が曲に合わせて踊るだけの動画は嫌悪されています。
入社後自分も同じことをさせられるのか、といったマイナスイメージに繋がりますので、手軽に利用できるものの、コンテンツは慎重に吟味する必要があります。

SNSの運用代行委託時のポイント

SNS採用を導入するにあたって、外部へ委託する際には「採用」の知識があるというだけではなく、動画などの「制作物」に力を入れている企業が求められます。
また、動画を投稿した後に運用する必要性もあるので「制作に強いというだけでなく、SNS採用に特化している会社」が最も有効的です。

弊社では、採用コンサルティングとしての実績やノウハウはもちろん、動画を始めとする制作物のご提案も行っております。
SNS採用以外にもお話しさせていただければと思いますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

ここまでSNS採用についてお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
早期化や売り手市場といわれる中、新しい手法を検討する必要があり、採用市場は目まぐるしく変化しておりますが、どの企業様も運用次第で十分に結果を出すことができます。
上記でお話ししたデメリットと注意事項を参考にしていただき、より良い採用活動の手助けができれば幸甚です。

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担当：営業企画部　水野