
【新時代の面接術】応募者が語る「推し活」をどう評価する?
導入:自己PRやガクチカで「推し」を語る若手層の、資質を見抜く質問とリスク管理
「学生時代に最も力を入れたことは?」 「あなたの強みを教えてください」 こうした定番の質問に対し、自らの「推し活」をエピソードの主軸として語る応募者が増加しています。かつては「趣味の話」として伏せられていた活動も、今や自分の主体性や計画性を証明するための「戦略的な自己PRツール」として面接の場に持ち込まれる時代となりました。
今、現場の面接官に求められているのは、突然語られる「推し」の話に戸惑うことではありません。それを適切に受け止め、応募者の「真のポテンシャル」を見抜くための高度な面接技術へとアップデートすることです。
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背景:なぜ面接の場で「推し」が語られるのか
10代~20代にとって「推し活」は、単なる余暇ではなく、最も自分らしい行動特性が表れる「自己分析」の源泉です。
- 大多数に「推し」がいる現実: SHIBUYA109 lab.(2023年)の調査では、Z世代の約8割に「推しがいる」という結果が出ています。彼らにとって、推し活は自分の価値観や行動力を最も端的に表す材料なのです。
- 「戦略的な自己PR」としての活用: 昨今の就職活動では、推し活を通じたSNS運用、イベント運営、コミュニティ形成などを、ビジネススキルに繋がる経験として言語化し、能動的にアピールする応募者が増えています。
- 面接を通じた「企業の寛容さ」の確認: 応募者は、自身の情熱を語った際の面接官の反応を鋭く見ています。「この組織は、定型文ではない『個人の本質』を尊重してくれるか」を面接の場でテストしているのです。
注目すべきポテンシャル:「推し活」を戦略的に語る応募者の強み
面接という公式な場で、自らの「推し活」をエピソードに選ぶ応募者には、ビジネスにおいて即戦力となる3つの優れた資質が備わっています。
① 高度な「翻訳能力」と客観的視点
自身の情熱を単なる感想として述べるのではなく、「この経験が仕事の〇〇に直結する」と、ビジネスの文脈へ論理的に変換して提示できる能力です。これは、複雑な事象を相手の立場に合わせて説明できる高いメタ認知能力の証です。
② 圧倒的な「自律性」と「完遂力」
誰に指示されることもなく、自ら目標(プロジェクト)を設定し、情報収集から実行までを自律的に繰り返すエネルギーは、変化の激しい現代における「主体性」そのものです。高い熱量を維持し続ける性質は、業務習得の速さや粘り強さにも直結します。
③ 相手を惹きつける「プレゼン力」と「構成力」
「推し」を全く知らない面接官に対し、限られた時間でその魅力を伝え、自身の貢献可能性を納得させるプロセスは、高度な営業スキルや広報スキルの実践そのものです。
【面接のリスク管理】「何が好きか」ではなく「どう取り組んだか」
応募者から「推し」の話題が出た際、面接官が最も注意すべきは、厚生労働省の指針にある「思想・信条」に関する質問との境界線です。
「推し」の対象がデリケートな領域(特定の思想や信条、宗教に関わる対象など)である場合、深掘りしすぎると法令違反や炎上のリスクを孕みます。面接官がマスターすべきは、「対象(WHO/WHAT)」ではなく「行動(HOW)」を深掘りする技術です。
- リスクのある聞き方: 「具体的に誰(何)を推しているの?」「その思想のどこが良いの?」
- 資質を見抜くための聞き方: 「その活動において、どのような目標を立て、どう行動しましたか?」 「活動を継続するために、どのようなリソース(時間・資金など)の管理を工夫していますか?」 「その魅力を知らない人に伝える際、どのような見せ方の工夫をしていますか?」
このように「行動のプロセス」に主眼を置いた深掘りを行うことで、法的リスクを回避しながら、仕事に活かせる資質を安全かつ確実に引き出すことが可能になります。
面接官が「翻訳」すべき、推し活に隠れたビジネススキル
応募者が語るエピソードの裏側には、即戦力となる以下の資質が隠されています。面接官はこれらを「仕事の能力」として適切に評価する必要があります。
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応募者の情熱を適切に評価し、入社後の期待値へと変換できる面接力。この対応の差が、優秀な若手層の獲得率を左右します。
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まとめ:その「情熱」を自社の成長エンジンに変える面接を
「推し」に注がれる莫大なエネルギーは、適切な面接と動機付けがあれば、自社における強力な成長エンジンへと変わります。
応募者の言葉の裏側にある「真の資質」を見抜き、他社にはない深い相互理解に基づいた面接を実現しませんか?









