
新卒採用事例│「学歴・TOEICフィルター」からの脱却。大手食品メーカーが挑んだ、採用の“質”を変える抜本改革
数千のエントリーを前に、学歴やTOEICといった画一的な指標でしか学生を絞り込めなかった大手食品メーカー。 「本当に自社に合う人材」を求めて、従来の「量」を追うフローを捨て、ES(エントリーシート)による「質」の見極めへと舵を切りました。 採用目標100%達成のみならず、組織に新しい風を吹き込む多様な人材の確保に成功した、選考設計の転換点に迫ります。
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知名度ゆえの「人気の罠」。スペック選考が招いた人材の偏り
誰もが知るブランド力を持つ大手食品メーカーにとって、新卒採用における最大の悩みは「母集団の肥大化」でした。従業員数約4,000名規模の同社には、毎年数千名規模のエントリーが殺到します。
しかし、その圧倒的な「数」を捌くために、現場ではある弊害が生じていました。限られた時間とマンパワーで選考を進めるため、どうしても出身大学名やTOEICのスコアといった、システム上で機械的に処理できる「スペック」で足切りを行わざるを得なかったのです。
その結果、面接に上がるのは画一的な指標をクリアした「似たような気質の学生」ばかり。 「優秀ではあるが、自社の現場で泥臭く挑戦してくれる人材がいない」「本当に会いたい個性を持った学生が、フィルターの段階で落ちているのではないか」。 人事部内に漂っていたこの危機感こそが、改革の始まりでした。
課題:事務作業に忙殺され、本質的な「見極め」ができないジレンマ
同社が直面していた課題は、単なる選考基準の妥当性だけではありませんでした。
- 「会いたい学生」に会えない: スペック重視の選考では、ポテンシャルや志向性が自社にマッチしている学生を拾いきれない。
- 膨大な事務作業: 候補者が多すぎるため、説明会の案内や日程調整、合否連絡といった事務ルーチンだけで担当者のリソースが枯渇していた。
- 選考フローの硬直化: 伝統的な企業ゆえに、「これまで通り」のやり方を変えることへの心理的・物理的なハードルが高かった。
「選考の精度を上げたい。しかし、フローを複雑にすれば事務負担に耐えきれなくなる」。この二律背反を解消するために、同社は外部パートナーの力を借りる決断をされました。
選定理由:「これまで通り」を否定する提案力と、それを支える運用力
数ある支援会社の中で、株式会社採用総研が選ばれた理由は、単なる作業代行にとどまらない「既存フローを抜本的に見直す提案力」にありました。
私たちは、単に「人を増やして事務を回す」のではなく、「選考の入り口を狭め、熱量の高い学生だけを抽出する」という、従来とは真逆のアプローチを提案しました。 数千名のエントリーを前に「誰でも参加できる説明会」を廃止し、最初に関門を設ける。この大胆な戦略変更を、「複雑化する事務工程(ES選考等)をすべて完遂する高い運用力」でバックアップする体制が、上層部の信頼を勝ち得たのです。
解決のプロセス:ES選考の導入と「事務局」の完全外部化
今回のプロジェクトでは、「量から質へ」の転換を具現化するため、以下の3つの施策を断行しました。
1. 「誰でも参加できる説明会」の廃止とES選考の導入
母集団を無差別に膨らませるのをやめ、自社への志望意欲と価値観を問うES(エントリーシート)を最初の関門に据えました。
- 見極め精度の向上: 学歴や資格だけでなく、学生の「原体験」や「思考プロセス」を重視した独自のES項目を設計。
- 志望度のスクリーニング: 提出という手間を課すことで、安易なエントリー層を排除し、真に熱意のある層へリソースを集中させました。
2. ES管理・連絡業務のフルアウトソーシング
ES選考の導入は、提出依頼や締切管理、不備のチェックなど、膨大な事務作業を伴います。これらすべてを株式会社採用総研が代行しました。
- 運用ハンドリングの徹底: 数千名に及ぶ学生とのやり取りを、ミスなくスピーディーに完遂。
- 人事の「見極め時間」を創出: 事務作業から解放された人事は、提出されたESの内容をじっくり読み込み、面接での対話に全力を注げるようになりました。
3. 属性に依存しない「攻めの選考案内」
ESの内容から、これまでのスペック選考では漏れていたであろう「面白い経歴や気質を持つ学生」を抽出し、優先的に選考へと誘導しました。
成果:多様な人材の獲得と、目標達成率100%
抜本的な改革を行った初年度、同社は目標としていた10名の採用を、最高の形で成し遂げました。
- 採用目標:100%達成(10名承諾)
- 人材の多様化: 従来、特定の学校群に偏っていた内定者層が、多様なバックグラウンドを持つ学生へと広がりました。
- 組織の活性化: 「スペックの高さ」だけでなく「自社で何をしたいか」が明確な学生が集まったことで、配属先からも「今年の新人には勢いがある」との高い評価を得るに至りました。
「絞り込む勇気」を持ち、その運用をプロに預けたことが、結果として「採用の質」という大手企業にとって最も重要な果実をもたらしました。
結び:大手だからこそ必要な「絞り込む勇気」を支えるために
エントリー数に一喜一憂する時代は終わりました。数千の「スペック」を眺めるよりも、100の「情熱」と向き合う方が、組織の未来は確実に変わります。
伝統ある大手企業において、長年続いた選考フローを変えるには大きな勇気が必要です。しかし、その変革の裏側にある「煩雑な運用」を私たちが一手に引き受けることで、人事は本来あるべき「人を見る仕事」に戻ることができます。
株式会社採用総研は、貴社の採用戦略を共に描き、現場の最前線でその実行を支え続けます。今の採用に違和感を感じているのであれば、まずはその「違和感」を私たちにお話しください。
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