社内研修の作り方~社内研修企画に困った人事担当者様へ~

昨今、コンプライアンスやハラスメントなど、社内の意識改革において、研修の実施は必須とされています。その必要性は十分理解できるものの、なかなか社外の研修に派遣したり、外部講師に依頼をしたりする予算が下りず、内製化せざるを得ないという人事ご担当者も多いと思います。

そこで、ここでは社内研修の内製化について気を付けるべきポイントについてお話させていただきます。

目次[非表示]

  1. 1.●社内研修のメリット
  2. 2.●研修継続の必要性
  3. 3.●社内研修の問題点
  4. 4.●研修プログラム作成のコツ
  5. 5.●研修の効果を測定する


●社内研修のメリット


一般的に認識されている社内研修の最大のメリットは、

 ◎外部研修に比べてコストがかからない

ということになります。

経費が抑えられることから、次のメリットが生まれる可能性も高くなります。

 ◎継続して開催することが可能となり、高い研修効果が期待できる

ただし、同じ内容について一度研修を行えば、もうその研修は不要であると考える役員や社員も多いため、必ずしも継続して開催できるとは限りません。


●研修継続の必要性

言わずもがなのことですが、人の記憶は薄れていきます。

コンプライアンス違反やハラスメントにおいては、してはいけないこととは認識しながらも、いつのまにか「これくらいは大丈夫だろう」と勝手に解釈し、問題行動を起こし、大きなトラブルになってしまうという図式が多々見られます。

そもそも一度聞いただけでは十分に理解できていないことも多く、重要なことについては繰り返し考える場を設ける必要があります。

たとえ同じ話を聞いたとしても、聞く人のその時の状態などによって受け取り方は異なり、2度目3度目の研修でも新たな気づきや、理解の深まりなどの現象が起こります。

ハラスメントや人事考課などの重要な事柄については、定期的(毎年何月に実施と決めておく)に繰り返して研修が実施され、ルールの共有やあってはならないことの徹底を図ることが望ましいことは間違いありません。

またハラスメント等については、法改正が行われることもあり、研修自体もそれに対応したものにアップデートし、実施していく必要があります。


●社内研修の問題点

実際に社内で研修を内製化する計画をした場合、真っ先に問題になるのは、

 ◎研修講師をだれにするのか

ということではないでしょうか。

多くの企業において研修講師の専任者は在籍していません。

通常は他の業務を行っている人が、研修時のみ講師を行うことがほとんどなわけですが、ここで生じる問題としては以下のようなことが挙げられます。

① 講師に納得しない受講者がいる可能性がある

② 講師が研修について準備をする時間がない

③ 「知っている」「スキルがある」 ≠ うまく伝えられる

①については、同じ会社の中では役職の上下関係がありますので、「下の役職の人間が講師か」といった意識が働き、真剣に取り組まない可能性があります。

そうでなくても、社内の人間が行う研修なので緊張感に欠けたり、よく知っている社員であれば説得力を感じなかったりするケースも考えられます。


②については、依頼された社内講師が本業で多忙なため、研修についての準備ができず、レジュメもなく知っていることを話すだけに終わるような場合です。

研修は会議と同様、参加者を同時に拘束するために、効果が薄い内容で実施した場合、全員の時間的な無駄が発生してしまいます。十分に準備された研修が行われるべきです。


③については、せっかく素晴らしい知識やスキルを持っていても、それを伝える力に欠けているというケースです(社外講師にも当てはまることがあります)。

伝えるスキルは、一朝一夕に身につくものではありませんので、あらかじめしっかり適性を見極めるか、長い目で見て今後のスキルアップに期待するかということになります。


●研修プログラム作成のコツ


学習ピラミッドは1950年代にアメリカで発表されたものですが、学習効果がきっちり5の倍数のパーセンテージになることなどありえないといったもっともな批判もあり、その信ぴょう性には疑問が残りますが、多くの人が自分自身の体験に照らし合わせて、納得することが多いのも事実です。   



講師がひたすら一方的に話してしまう研修については、どうしても効果が薄くなります(もちろん非常に話術に長けた講師についてはこの限りではありません)。

グループディスカッションなどをプログラムに適宜差し込むことで、受講者の集中力は保たれます。

グループディスカッションは、一回一回は短い時間でもよく、受講者がただ単に聞いている時間があまり長くならないように、何度も入れた方が効果的です。

ディスカッションを行うことで受講者にとっては、頭を使う、目が覚める、他人の意見を聞くことができる、話すことで自ら気づきを得ていく、といいことずくめです。

また、グループディスカッションの実施には、研修講師のスキルのいかんをあまり問わないというメリットもあります。

そのほか、ゲーム、クイズや問題、自己分析など、プログラムにバリエーションを持たせると、受講者の集中力は維持しやすくなります。

こうして考えると、社内講師は一方的に教えるのではなく、ファシリテーター(促進者)として、受講者の気づきを促すという意識を持つ方が、よい研修になりやすいと言えそうです。


●研修の効果を測定する

研修計画においてもPDCAを考えるべきです。

 Plan(研修の計画)… 研修目的の確認、受講対象の選定、講師の選定、日程策定など

 Do(研修の実施)… 会場・テキスト・備品等の準備、開催

 Check(効果測定)… 当初の研修目的に照らし合わせその実効度を測定

 Act(次回への改善)… Checkをもとに改善点を検討し、次回を計画

ここで特に大事なのは、CのCheckです。

すなわち研修効果の測定ということになりますが、なかなかこれといった方法がなく、頭を悩まされている人事ご担当者も多いと思います。終了直後に感想を聞くアンケート程度しか行われていないことがほとんどです。

このアンケートについては、一般的に「満足」という回答をする受講者が多いのですが、意外なことに「普通」や「不満」といった回答をした人の方がむしろその後の行動に変化があるという状況をよく耳にします。

よく考えず波風が立たないように「満足」と回答するより、研修にしっかりと意義を見出そうとしているからこそもっと知りたかったというような思いが「不満」という回答になり、回答はそうであってもしっかりと研修内容については考えており、結果として行動に変容があるということなのかもしれません。

とにかく感想アンケートで「満足」が多かったからいい研修だったとは必ずしも言えないということは、多くの方が賛同してくださるのではないかと思います。

研修にとって大事なことはその場での満足感ではなく、研修後の意識・行動の変容や徹底です。そこで同じアンケートをとるにしても、研修実施後、数カ月たってから、研修内容についてどの程度実行できているのかのアンケート調査を行うことをお勧めします。

このアンケート実施そのものが、研修内容のリマインドになり、それだけでも実効力にプラスの影響があります。社内研修であれば数か月後の調査についても実施しやすいはずです。

この辺りは立教大学の中原淳教授らの著書である「研修評価の教科書」(ダイヤモンド社)に詳しいので、興味がある方はご一読ください。

研修に対しては根強い反対派が存在します。いわく「忙しい」「やってもむだ」と。

しかし、研修を行っている企業とそうでない企業には業績の差がある、研修の充実度を就職先選定の要素にする学生も多い、離職率に差が出るといったことも言われており、その効果はまず疑いようがありません。

社員の皆さんには業務を離れて考える時間も必要ですし、他の部署や同期の人間と一堂に会し話し合うことは、リフレッシュにもつながります。

人事ご担当者の皆さんには、自信をもって研修計画を進めていただきたいと思います。


研修企画について多くの事例がございます。
社内研修のご相談でも大丈夫ですのでお気軽にお問い合わせください。

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専務取締役 高橋 滋
専務取締役 高橋 滋
これまでに採用活動をサポートした企業はのべ1000社を超えるとともに、設立以来、自社の採用・研修を担当。学生向け講演回数は800回以上。 2004年の研修事業への進出に伴い、新入社員研修、内定者研修、リクルーター・面接官研修、学生向け面接研修、管理職研修、社内風土改革研修などを実施している。 研修方針としては、一方的な講義でなく、受講生の気づきを促す「コーチングスタイル」を重視。 研修講師を専業とせず、現役の営業マン、会社役員といった立場でもあることから、自身の経験に基づいた実践に即した研修を行うことが強み。

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