SPIEGEL5月号|4月末時点の26年卒市場動向調査(企業・学生調査)

SPIEGELとは?

株式会社採用総研が毎月発行している、就活生と新卒採用実施企業に関する動向調査です。シュピーゲルはドイツ語で「鏡」という意味。採用コンサルティング会社として、就活生と企業、どちらにも接点を持っている当社だからこそ発信できる、「採用のリアル」をありのまま映し出す鏡のようにお届けします。

調査概要

内容

2026年卒就活生・新卒採用実施企業の動向調査

調査期間

2025年4月23日~2025年5月1日

調査対象

弊社アンケートモニター

調査方法

WEBフォームによる回答


目次[非表示]

  1. 1.SPIEGELとは?
    1. 1.1.調査概要
  2. 2.学生動向
    1. 2.1.説明会参加率
    2. 2.2.説明会平均参加社数
    3. 2.3.面接参加率
    4. 2.4.面接平均参加社数
    5. 2.5.平均内定率・社数
  3. 3.企業動向
    1. 3.1.2026年卒新卒採用 求人倍率
    2. 3.2.地域別 主要ナビサイト説明会告知社数(5月1日時点)
    3. 3.3.マイナビ全国説明会告知社数と説明会実施方法別比較(5月1日時点)
    4. 3.4.マイナビ2027プレサイト 4月25日時点でのコース別掲載社数
  4. 4.学生アンケート
  5. 5.新入社員エッセイ<2025年4月入社>
    1. 5.1.阿部美洸<青山学院大学卒>
    2. 5.2.深谷泰生<成城大学卒>
    3. 5.3.大田桃菜<関西外国語大学卒>

学生動向

説明会参加率

■説明会参加率低下 「対面」は昨対比-16.4ポイント

WEBでの説明会参加率は前月から0.5ポイントの増加で、前年比-2ポイントになりました。
対面については、前年は3月末から4月末にかけて20ポイント増加していましたが、今年は17ポイント弱のアップにとどまり、昨対比-16.4ポイントとなりました。
対面の開催数自体が減っており、今後はWEB説明会を主軸に採用活動を行い、対面は限定的に開催するといった使い分けが主流になりそうです。


説明会平均参加社数

■「対面離れ」加速 就職活動はより「効率的に」

対面での説明会平均参加社数は、昨年同時期と比較して2.6社減少する結果となりました。
また、WEBの説明会平均参加社数も減少していることから、学生の活動量自体が大きく縮小していることがわかります。
その中でもWEBがメインであり、学生は「効率的」な就職活動を意識しているといえます。


面接参加率

■面接からの合格率上昇

面接参加率は、WEB、対面ともに前年同時期より減少しています。
特に、対面は11.3ポイントの大幅なダウンとなっていますが、内定に至るには対面での面接を課す企業がまだまだ多い中、後述するように内定率は大幅に伸びており、対面の面接からの合格率が高くなっていることが分かります。


面接平均参加社数

■対面・WEBともに選考参加の平均社数は減少

選考の平均参加社数は、昨年と比較して対面・WEBともに大きく減少する結果になりました。
対面では1.6社減少し、WEBでは1.5社減少していることから、学生による選考段階での絞りこみや志望度の明確化が進んでいます。
初回接触での魅力付けとエントリー後の接触設計が、企業にとってより重要になっています。


平均内定率・社数

■4月末での内定率は68.3%と過去最高水準に

4月末時点での平均内定率は68.3%と、昨年同時期と比較して8.3ポイント上昇する結果となりました。
また、平均内定社数も1.7社と、早期内定化と複数内定化がはっきりと表れています。
早期からの接触と囲い込みが重要になる一方で、企業は選考スピードや内定者フォローにも目を向ける必要があります。


企業動向

2026年卒新卒採用 求人倍率

「リクルートワークス研究所 第42回ワークス大卒求人倍率調査」より引用

■300人未満の企業は、昨年比+2.48ポイントと大きく増加

2026年卒の大卒求人倍率は、全体では1.66倍と、2025年卒の1.75倍から0.09ポイント減少しました。大手を中心に若干の採用予定数の減少があったことと、民間企業志望の学生数が増えたためですが、採用の難易度はむしろ高まっている感があります。
従業員規模別では、300人未満の企業のみ6.5倍から8.98倍に大きく増加しています。
売り手市場を背景に、学生の大手志向がますます強まっていることが要因として考えられます。


地域別 主要ナビサイト説明会告知社数(5月1日時点)



マイナビ全国説明会告知社数と説明会実施方法別比較(5月1日時点)



■5月の説明会告知企業数は、929社増加

マイナビにおける説明会告知企業数は、全体では20,158社と昨年同時期から929社増加しました。
対面は279社減少したものの、WEBは1,396社増加と大きくアップする結果となっています。
学生の獲得に向けてまだまだ企業の動きは活発です。

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マイナビ2027プレサイト 4月25日時点でのコース別掲載社数





■マイナビ2027 4月25日時点の先行掲載データ速報

マイナビ2027の4月25日時点のコース掲載社数は8,000社を超え、4月1日の先行掲載からは3,633社増加しています。
掲載コース数においても大幅に増加しており、4月1日からは8,563コース増加する結果となりました。
早期化は加速する一方で、学生を惹きつけるためのコンテンツの選定や、より参加しやすい形態での実施が、企業側の動きとしては重要です。

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学生アンケート


「6月中」までに終わらせたいと回答した学生が47.8%と、最も多い回答となりました。
「5月中」の13.0%と合わせると約60%の学生が、テスト期間や夏休みが始まる7月を迎える前に活動終了を目指す傾向が見られます。
一方で、前月同アンケートは、「7月中」が11.7%、「特に考えていない」が4.5%であったのに対して、今月は「7月中」が17.4%、「特に考えてない」が12.4%と、まだまだ就職活動を継続していく学生も一定数いることがわかります。



「マイナビ」が95.7%と、前月同様1位を維持しています。2位「リクナビ」が60.9%、3位「ONECAREER」が30.4%と依然としてナビサイトが高い支持率を誇る結果となっていますが、前月と大きく変化したのは「OfferBox」が前月から約15ポイント減少し21.7%となっています。
ナビサイトと比較してダイレクトリクルーティングなどのスカウト型ツールは、早期での使用がメインとなっていることがわかります。



「営業職」が65.2%、続いて「企画職」が60.0%と上位2項目を占めた一方で、「IT職」が13.0%、「販売・サービス職」が4.3%となっています。
前月号のアンケートでワークライフバランスを重要視する学生が増えているという結果が出ているため、「客先常駐型」「土日祝の出勤がある」などのイメージが先行する職種に関しては、業務内容や共に働く先輩社員など学生への魅力付けにより一層の工夫が求められます。



「複数企業の集まるイベントへの参加経験」についてアンケートをとりました。
「対面形式」でのイベント参加経験がある学生が、「対面・WEBの両方参加」を併せて65.2%と、「WEB形式」でのイベント参加経験のある学生を約20ポイント上回る結果となりました。
「対面形式」でのイベント参加が多い傾向ではあるものの、「WEB形式」でのイベントにも根強いニーズが存在しているため、両形式をうまく活用していくことが採用成功の鍵になると考えられます。


「多種多様な業界の集まるイベント」が71.3%と圧倒的な支持率を得る結果となり、
次点に「就活対策セミナーなど就職活動に役立つ情報収集のためのイベント」26.1%という結果となりました。
ナビサイトを活用する以外にもイベントに参加することで情報収集をする学生が一定数いることがうかがえます。


志望業界でない業界の選考に進んだことがあるか尋ねたところ、43.5%の学生が「ある」と回答しました。
回答した学生の中には「給与・年間休日などの条件が良い」「会社の雰囲気が良かった」「説明会で社員の方に好感を持った」などの声がありました。
説明会の際には、業界や業務内容の理解を深めてもらうことも重要ですが、「学生にどのような印象を与えるか」についても検討する必要があるといえます。



「13:00~14:00」が73.9%と最も高い支持を得ています。
続いて「14:00~15:00」が2位で52.2%、「11:00~12:00」が3位で43.5%となりました。
午前中やお昼過ぎの支持が高くなる中で、「9:00~10:00」といった早朝や、15時以降など夕方にかけては参加しやすいと感じる学生は少ない傾向にあります。


最も得票数の集まった回答が「選考に関する情報が得られる」で69.6%という結果でした。就職活動を終了することを視野に入れて動く学生が増える時期のため、選考フローや内定出しまでの期間を提示することをお勧めします。続いて「具体的な業務内容について」、「社風や社内の雰囲気について」、「入社2~3年目の社員との座談会・質問会」が僅差で続く結果となりました。
「業界研究」など広義的な説明ではなく、各企業ごとの特徴や自分の働く姿がより想像できるような内容が今後は求められていると言えます。



第一志望企業を変更したことがあるか尋ねたところ、「ある」と答えた学生が61.7%と過半数を占める結果となりました。変更したきっかけとしては「説明会・選考に参加して」「人事担当者の印象」「企業の口コミ等を確認して」「家族の意見」などが挙げられました。
昨今、「オヤカク」という言葉があるように学生だけではなく、その家族へも自社の魅力付けや安定性を訴求する必要がありそうです。


複数社に内定承諾をする予定(もしくは既にした)はあるか尋ねました。
82.6%の学生が「ない」と回答する一方で、「はい」と回答した学生も17.4%と一定数存在する結果となりました。
内定承諾後であっても活動状況の確認や個別面談など、継続的にフォローを行い、内定承諾後辞退を防止するための施策の実施も念頭に置いておく必要があります。

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内定承諾後も就職活動を継続するか尋ねました。
「はい」と答えた学生は23.9%であり、「より志望度の高い企業の選考が残っている」や「より良い待遇や雇用条件を求めている」「企業文化や雰囲気に不安がある」といった声が挙げられています。
雇用条件などは変更することが難しいですが、企業文化や雰囲気に関しては会社見学や座談会などを選考フローに取り入れることで不安を払拭することが可能であるため、検討の余地がありそうです。


新入社員エッセイ<2025年4月入社>


阿部美洸<青山学院大学卒>

入社から1か月が経ちました。多くの新しいことに触れ、学び、本当にあっという間に過ぎていきました。最初は社会人としてのマナーも分からず、電話応対やメールの書き方ひとつにも戸惑う場面が多く、不安を感じていました。しかし、先輩や上司の指導によって、少しずつ職場の雰囲気や仕事の流れに慣れ、楽しく業務に取り組めるようになってきました。
この1か月を通じて、新入社員研修でも教わった「報告・連絡・相談」の大切さを実感しています。以前は人に頼ることに対して少しマイナスのイメージを持っていましたが、分からないことや不安な点は一人で抱え込まず、誰かに頼ることが必要な場面もあるのだと気づきました。学生時代とは違い、会社というチームの一員として働いている意識を持つことが、円滑なコミュニケーションや業務の効率化につながると学びました。
さらに、仕事を通じて「誰かの役に立っている」と実感できる瞬間があり、それが大きなやりがいとなっています。知識も経験もまだ浅いですが、「失敗を恐れず挑戦する姿勢」を忘れず、目の前の仕事に全力で取り組みながら、着実に成長していきたいと思います。

深谷泰生<成城大学卒>

入社してから1ヶ月が経ちました。新しい環境、新しい人間関係、そしてこれまでに経験したことのない業務に囲まれ、毎日が新鮮で刺激にあふれた時間でした。慣れないことばかりで戸惑う場面も多く、うまくいかない自分に落ち込むこともありましたが、そのたびに先輩達の支えやアドバイスに救われました。 特に印象に残っているのは、「まずはやってみることが大切」という言葉です。完璧にこなすことよりも、新人のうちはまずは行動から、その結果失敗したとしても多くの学びが得られるということをこの1ヶ月で実感しました。失敗から得られる気づきは大きく、自分の成長につながっていると強く感じています。 まだまだ知識も経験も足りず、できることは限られていますが、目の前の仕事に真摯に取り組むことで、一歩ずつ前進していきたいと思います。そして、日々忙しい中でも時間を割いて指導してくれる先輩達や、声をかけてくださる周囲の方々への感謝を忘れずに、これからも努力を続けてまいります。 社会人としての第一歩を踏み出したばかりの今、自分の成長を実感できる環境にいられることに喜びを感じています。この先も、学ぶ姿勢と感謝の気持ちを大切にしながら、着実に前に進んでいきます。

大田桃菜<関西外国語大学卒>

新卒として社会人生活をスタートしてから、あっという間に1か月が経つと言われますが、私はこの1か月間学生と社会人のギャップに慣れずに大変長い1か月に感じました。まだまだ毎日が新鮮で、刺激的な日々を過ごしております。 入社当初は緊張や不安もありましたが、先輩からのサポートや励ましのおかげで、少しずつ業務にも慣れ、仕事の進め方や社会人としての基本を実感しながら日々学んでいます。 特に印象的だったのは、自分の行動や発言が会社の一員としての責任を持つということを実感した瞬間です。『電話対応も会社を代表して出る』など常に学生時代とは違う緊張感もありますが、それ以上に「社会に貢献している」という充実感も感じられます。 今後も、初心を忘れずに、目の前のことに一つひとつ丁寧に取り組みながら、少しずつ成長していきたいと思います。


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就職支援 コラム編集部
就職支援 コラム編集部
様々な新卒・中途採用ツールを運用し、企業様の母集団形成や選考進捗率の引き上げをお手伝いしています。その中でご担当者様から頂いたギモンなど採用担当者様のお悩みにお答えすべくコラムの執筆活動を進めています。実際に、様々なツールや採用ケースを見てきたからこその視点で少しでも採用ご担当者様のお役に立てるよう執筆をさせていただきます。
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