catch-img

【新任人事シリーズPart.5】「え、学生って内定辞退するの?」内定辞退の実態と対処法とは!

📌 この記事の要点

  • 近年の新卒採用では内定辞退率が約65%前後で推移しており、内定出し後の辞退防止対策が必須である
  • 学生は内定獲得後に「内定ブルー」へ陥りやすく、ネガティブな情報を探して不安を膨らませる傾向がある
  • 縦(会社・仕事)と横(自己・同期)のフォローを組み合わせ、適切な頻度(1〜2ヶ月に1回)で不安を解消することが承諾率向上の鍵となる

初めて新卒採用を担当することになった人事様や、今年度から初めて新卒採用に乗り出す企業様からよくいただくのが、「苦労して内定を出したのに、あっさり辞退されてしまった」「なぜ学生は内定を辞退するのかわからない」というお悩みです。

現在の新卒採用市場は完全な売り手市場であり、学生が複数の内定を保持することが当たり前となっています。本記事では、内定辞退が発生する根本的な原因から、最新の市場データ、そして入社承諾率を引き上げるための具体的な内定者フォロー手法までを徹底解説します。

なぜ「内定辞退」という現象が発生するのか?

内定辞退を防ぐための第一歩は、学生がどのような背景や心理状態で就職活動を行っているかを理解することです。主な要因は大きく2つに分けられます。

1. 新卒採用市場の「早期化×長期化」

現代の就職活動は、大学3年生の早期からインターンシップやキャリア形成活動が始まり、大学4年生6月頃に入社先を決めるスケジュールが定着しています。学生にとって人生において大きな決断であるため、「早く動き出し、じっくり時間をかけて企業を選びたい」と考える「早型・長期」志向の学生が全体の51.7%と過半数を占めています。

2. 内定獲得後における「学生の心理変化」

選考期間中、学生は内定を得るために企業の良い情報を積極的に探します。しかし、いざ内定が出ると大きな決断を前にして「本当にこの企業に入社を決めていいのか?」と不安が芽生え、企業の良くない情報(口コミや評判など)を探し始めてしまいます。

💡 注意したい「内定ブルー」の状態

内定獲得後に「社会人としてやっていけるか」「自分にこの仕事が向いているか」という漠然とした不安で気分が落ち込む状態を「内定ブルー」と呼びます。承諾前には、学生の迷いや不安を解消するための丁寧なフォローが不可欠です。

データで見る「内定辞退率」と市場の実態

新卒採用において、内定辞退は一部の企業だけに起こる特別な問題ではありません。調査データによると、近年の大学生における最終的な就職内定辞退率は65%前後を記録しており、3年連続で高水準で推移しています。

また、学生の平均内定取得社数は約2.4社となっており、企業視点で見ると「内定を出した学生が自社を選んでくれる確率(承諾率)はわずか42.6%」にとどまります。選ばれる1社になるためには、内定出し後のアプローチが極めて重要な戦略となります。

フォロー施策の分類:「縦のフォロー」と「横のフォロー」

内定辞退を防ぐためには、不安の種類に応じた「縦(会社・仕事)」と「横(自己・同期)」のフォローをバランスよく組み合わせることが効果的です。

区分

縦の内定者フォロー(会社・仕事)

横の内定者フォロー(自己・同期)

目的

会社や仕事内容の魅力を伝え続け、繋ぎとめる

同期や社員との繋がりを作り、一緒に働くイメージを持つ

解消する不安

「この仕事に向いているか」「選んだ会社は間違っていないか」

「同期はどんな人か」「社内になじめるか」

具体例

先輩訪問面談、社内報回覧、会社見学、職種研修

内定者懇親会、食事会、グループワーク研修

入社承諾まで意欲をキープさせる方法

選考終了後、接触していない期間が長くなると学生の志望度は自然と低下します。入社承諾まで意欲を維持させるための具体的なポイントを解説します。

1. 好ましいフォロー頻度の把握

調査データによると、約7割の学生が「1ヶ月に1回程度(36.9%)」または「2ヶ月に1回程度(34.1%)」のペースで内定者フォローを受けることを希望しています。卒論作成や残りの大学生活もあるため、適度な間隔を保ちながら定期的なコミュニケーションを行うことが望ましいです。

2. 4つのテーマで組み立てるフォロープログラム

学生の選択軸に沿った4つのテーマを設定することで、多角的なフォローが可能になります。

  • 同期(絆を深める):横のつながりを作ることで孤立を防ぎ、辞退されにくい関係を築く。
  • 会社(社会人意識):「学生」から「社会人」への意識転換を図り、目標設定を行うことで早期離職リスクを減少させる。
  • 仕事(職種スタートアップ):「自分に向いているか」という最大のリスク・不安を解消するために仕事の基礎や本質を伝える。
  • 自己(ビジネスマナー):必要最低限のマナー講習を実施し、安心して社会人になれる準備を整える。

よくある質問(FAQ)

Q. 内定承諾書を回収できれば、もう安心しても大丈夫ですか?

A. 安心はできません。内定承諾後であっても83.0%の学生が何らかの不安を感じており、87.8%がフォローを望んでいます。承諾書回収後も定期的な接触を継続することが重要です。

Q. 内定者フォロー施策として最も効果が高いものは何ですか?

A. 調査によると「対面での内定者懇親会」や「対面での社員を交えた懇親会」が、75%以上の高い割合で「入社意欲が高まった」と回答されています。直接対面で接点を持つ施策が非常に有効です。

まとめ:戦略的なフォローで確実な採用着地へ

売り手市場が続く新卒採用において、内定辞退は自然発生する課題ですが、適切なサポートによって大幅に抑制することができます。「内定を出して終わり」ではなく「内定を出してからが本番」という認識を持ち、学生の不安(内定ブルー)を軽減する縦横のフォロー施策を設計していきましょう。

新卒採用・内定者フォローのお悩みをご相談ください

採用総研では、貴社の採用ターゲットに合わせた選考設計から辞退防止のための内定者フォロー戦略まで、専門コンサルタントが一貫してサポートいたします。

営業企画部 松浦
営業企画部 松浦
2023年入社。 クライアントの採用地域は都市部から地方と幅広く、 採用地域も北海道から沖縄まで全国を支援しており、 企業規模/採用地域を問わず、新卒採用のサポートを実施。 物流業や販売職など、難しい文系職の採用や 大学時代の国立大ラグビー部に所属していた経験から、体育会学生の採用手法にも精通。 また、人気業界特有の課題である男性採用や業務効率化も多数の支援実績あり。 地域限定イベントや原稿の表現など、細かいフォローを元に、有効な採用ターゲットへのアプローチを強みとしている。 また、内定者/新入社員研修の講師も若手のうちから兼任し、教育面にも従事。 採用から定着/戦力化までトータルの提案も武器の一つ。 採用/教育担当者様の意向に寄り添った提案を心がけている。
icon_twitter
icon_facebook
pmark
株式会社採用総研は 2014年11月に一般財団法人 日本情報経済社会推進協会
(JIPDEC)より、「プライバシーマーク」の認証を取得しました。
pagetop